サロネンの退任問題でサンフランシスコ交響楽団が声明を出す

エサ＝ペッカ・サロネンが任期を延長せず来年で退任する件に関してはガタガタとあちこちが揺れていて、オーケストラの音楽家たちがchange.orgでキャンペーンを展開中であります。5000人を超す署名が集まっており、次の目標は7500とあります。

この数が多いか少ないかはよくわからないんですが、私の直感的には･･････あまり多くはないのでは？あまり賛同して貰えていないような気がする（こんな事を書いてごめん）。

ほんで、ここまで沈黙を守ってきた運営側がおととい声明を発表して（全文はここにPDFがあるのでご関心のある方はどうぞ）、それがニュースになっております。それによりますと、プログラムの削減やツアーの中止は「ひとえに当面の財源不足によるもの」であって、やる気がないから、とかなんかではないぞ、ということだそうです。これは一時的な措置やぞ、ということが強調されています。

読んでいきますと、営業赤字は10年以上にわたって増え続けており、財政が圧迫されていると。経費は増加するばかり。その一方で、コロナによってチケット収入や寄付金が減少、加速。10年間の累積赤字は1億1600万ドルに達している、とのことであります。1億16000万ドルというと175億円ぐらいですか。このままだと累積損失はこの5年でさらに8000万ドル増加する可能性がある（121億円ぐらい）。とありました。

なるほど。

それに対して音楽家側はお金の動きが不透明すぎる、そもそも2023年8月末時点で予備費っての？引当金みたいなやつ？（nest egg）が3億1500万ドル以上（477億円以上）あるじゃないか、と主張しているそうです。

対決姿勢は弱まっていないか。解決はまだ時間がかかりそうですね。予備費が477億円あるとかいっても、5年で120億円消えるとすれば、20年後にはゼロになりますか。

20年後なんてまだまだ先だと言っていると、気がつけばあっという間にやってきて、アリとキリギリス。ああ無情。

しかし数字は操作もできるもの。印象はいかようにでもコントロール出来る。なので読み解くのは部外者にはそもそも困難ですね。まだまだ揉めそうな予感。