カナダのバンフ、というと、クラシック音楽的には弦楽四重奏のためのコンクール一択です。一択ですというのはちょっと言いすぎかもしれませんけれど、日本のクラシックのオタクどもが「バンフで」とか「バンフが」とかいうと、ほぼ確実に、そう、およそ99.5%ぐらいから99.7%ぐらいの確率でバンフで開催される弦楽四重奏のためのコンクール、バンフ国際コンクールのことを指すと私は考えています(受け取り方には個人差があります)。
賞金はなんと50万カナダドル!(5300万円ぐらい)4人でわけわけしたとしても1300万e円ぐらいになり、うわー、何年か暮らせるわ!という気分でしょうか。だが散財はしたらいかんよ。気がついたらすってんてんになるからね。
今年のコンクールは、アメリカのポイエーシス四重奏団が優勝しました。おめでとうございます。ポイエーシスとはまた聞かない名前だと思ってググりましたところ、ギリシャ語だそうです。創造、生産、生成を意味すると。英語で「詩」のことをpoemとかpoetryとか言いますが、それの語源であると。ともかくなにかあたらしいことを創造したいという若者の気持ちがここに表れているということでありましょう。
めでたい、今後の御活躍を!
それにしても、彼らのプロフィールを見て私はおどろいたのです。名前のあとにthey/sheとかthey/heとか書いてあるんですよ。えっ、個人のことを指すにthey使うってどういうこと。頭の中が混乱しますね。中学生でなろたやろ、theyは複数形やぞ。
ところが検索すると、いまどきはtheyを単数形として扱うこともあるそうです。これは驚き。いわゆる性別に関する敏感な考え方、目覚めた考え方ということでしょうか。確かに彼らの服装もかなり独特で、ここからもpoiesisを感じる。どうであろう、コンサバティブな国、日本ではなかなか受け入れられにくい・・・・・・かもしれませんね。
だが意外に原宿とかに行けば違和感なく、いい感じで受け入れられるかもしれません。古来より人々は、「今時の若者は・・・・・・(あかんやろ)」と言ってきたのです。私も50が見えてきたような人間なんで、こ、これは!とちょっと引いてしまっている自分がいることは認めなければなりませんが、今後、こういった若者たちが世を牽引していき、憧れの対象となる、ということも十分にありうることなのかもしれません。
いろいろ考えさせられる(と思うのは古い人間だけかも)。
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