11ドルって言うと、今の価値で1590円ぐらい。映画よりも安く、オペラが見られる。ウソかまことか。これは真実です。ありがとうございます。庶民の味方です。その名もPick Your Price。自分で値段を選んでね。
しかしどうして、オペラが11ドルで見られるねん?なんでやねん?そない思わはるのも当然ですわな。なんでそういうことが可能になったのか!なぜだろうなぜかしら。それはね、総裁ほかカンパニーが頑張ったおかげで2ヶ月半ほどで700万ドルもの寄付が集まってですね、それを元手として、一気にダイナミックな改革を!よりオペラに人を集めよう!ということで、こういう事をやってみた、というわけです。
チケット代が安いと、場が荒れるとか、客層が悪くなる、と言う方も居られます。そうなのだろうか。しかし高いお金を払ってきているからといって、素晴らしいマナーの方々が揃うかというとそうでもないこともあり、なかなか簡単ではないんですが、ようはバランスなんですけれど、コアなお客様だけでは客席は埋まりづらいという現状もあるので、そこを打破しようという試みであって、最初っから冷笑する人もいるようですが、この試みが出来るということ自体がなかなかないことであって、カンパニーのリリースにもありますけれど、失敗をおそれてはいけない、いまやリスク無しで生き延びられるほど業界全体は甘くない、ということも書かれているので、とりあえずやってみなはれ、の精神でやってみるのがよいのではないかと思いますね。
全席11ドルとはいえ、金銭的に余裕のある方はもっと高いお値段を払うことも推奨されておりまして、実際にチケット予約システムを触ってみましたけれど、金額を自分で11ドから、より高額な値段まで、選ぶことが出来るようになっている。
アメリカならではの取り組みと言えるでしょうか。少なくとも、注目を浴びることはできるので、資金がとりあえず出たのであれば、どういう風に実際のチケットセールスが推移するのか、座席は埋まるのか、チケット収入はどのように変化するのか、このあたりをぜひ注目したい。
労働の対価として11ドルがふさわしいかと言われればふさわしくはないですが、やがて将来のオペラファンが定着し、サステナブルな未来が待ち受ける、と言うことを期待したい。
失敗したらどうする?方向を転換すればいいのだ。出来るという状態に持っていったことがまず素晴らしいですし、実際にやろうよ、という決定が下されたことも衝撃的。
見守りたい。いや、見守り隊。
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