エリザベス女王が亡くなりました。70年の在位は世界の歴史上2番目の長さだったとか(一番はルイ14世の72年)。英国のために捧げた長い人生にはいろいろなことがあったのでしょう。お疲れ様でしたと申し上げたいですし、96歳で、体調に懸念の発表から死去までが非常に短かったので、長い苦しみもなかったのでしょう。天寿を全うされたのではないかなと思います。英国の皆様に深い哀悼の意を表したいと思います。
女王の死去を受け、毎年夏の間ずっとやっている、ロンドンにおけるクラシック音楽の一大イベント「BBCプロムス」では昨夜と今夜のヤニク・ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管弦楽団のコンサート、および千秋楽となる明日のザ・ラスト・ナイト公演の中止が決まりました。
フィラデルフィア管弦楽団に女王の死が伝えられたのは、彼らがロンドンに到着し、公演が始まる1時間前のことだったそうです。もともと予定されていた公演は中止となりましたが、オーケストラはステージには立ち、1分間の黙祷ののち、英国の国歌「女王陛下万歳」、およびエルガーの「ニムロッド」、以上の2曲を演奏したということで、会場は深い感動に包まれたそうです。
このような状況で「公演は中止にするが追悼のため演奏しよう」という判断が速やかに下されたことは素晴らしいことだと思います。かつ、それをオーケストラが了承したということも本当に感動的なことです。大急ぎで2曲の楽譜が届けられ、リハなしぶっつけ本番、もしくは本当にちょっとだけのリハでの演奏だったと思います。楽譜がオーケストラに届けられた頃にはお客様も入場していたはずですから。
最も短く、最も記憶に残る公演、とツイートしている人もいました。
最後に、めちゃくちゃものすごく無粋なことを書くようですが、こういう時(=中止だが2曲演奏された)ってチケット代はどうなるのでしょうね。希望があれば返金をするのだろうか。私ならきっとそのまま帰ったと思いますが、返金も受けつけるのかもしれませんね。オーケストラへの支払い(ギャラ)についても、全額かどうかはわかりませんが、なされるのではないかと思います。判断は難しいところですが。
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