訃報:イエネー・ヤンドー

読めないは名前大好きです。

日本語の漢字の名前は読みにくい名前であることもしばしばあります。そういうのもいいんですが、私が大好きなのはアルファベットなのに、どうしてそう読むのっていう名前なんですよね。ローマ字とか英語とかで育ってきているんで、その他の言語で、おなじアルファベットを使っていながらも、読みかたがとんでもなく違う、そういうところにさわやかな驚きを感じるわけです。

例を挙げるとイエーテボリですか。ヨーテボリとか書くこともありますえけれど、Göteborgって書いてヨーテボリってなんなんですか、喧嘩売ってますかっていうぐらいに読めませんよね。Norrköpingノールショッピングも読めなすぎる。スウェーデン語ヤバい。

そんな話題を訃報の前振りとして書くのも不謹慎かとも思うのですが、先週お亡くなりになったハンガリーの名ピアニスト、イエネー・ヤンドーも・・・・・・読めない名前でした。Jenő Jandó と書くのです。ヤンドーはまだ読める。だがイエネーは絶対に読めない。ちょんちょんが二個ある。

Elhunyt Jandó Jenő Kossuth-díjas zongoraművész Magyar Nemzet
https://magyarnemzet.hu/kultura/2023/07/elhunyt-jando-jeno-kossuth-dijas-zongoramuvesz

ナクソスというCDレーベルが台頭してCD屋さんの棚を沢山占めるようになってきた頃、イエネー・ヤンドーのCDは本当によく目にしたなと思っています。

ナクソスに膨大な数の録音を残している、とWikiにもあるとおり、ナクソスミュージックライブラリーで検索してみると、本当に多数ある。コンピレーションアルバムとかもあるので、重複しているものも多数あるとは思いますけれど、シューベルト、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、リスト、バッハ、ドヴォルザーク、ブラームス、メンデルスゾーン、バルトーク、コダーイ、シューマンとか、それはもうズラーーーーーーッと出ますんで。

ハンガリー、ブダペストのリスト音楽院教授も務めた伝説的ピアニストで様々な音楽のCD化に貢献した人物だったのです。享年72。「とりあえずいろいろガンガン録音してリリースだ!」みたいな時代はもう過去のものとなりましたが、かつてそのようなムーブメントが盛り上がった時代における象徴的な存在だったと思います。

ナクソスのピアニストというと、トルコにイディル・ビレットという途方もない偉人もいますね。スタジオ録音の数は130を超えている!!彼女ももう今年で82歳、一度は実演に触れてみたかったなと思うのですが、さすがにこの歳での来日は難しいでしょうね。

・・・・・・や、打診してみるか?

コメント

コメント一覧 (1件)

  • テニスの往年の名プレイヤーボルグは原語でボリ、エドバーグはエドベリと呼ぶというのは業界??的には有名でしたので、Borgは読めるのですがその他は読めないです。あとドイツ駐在が長い仕事仲間が「ウムラウトOはエと、ウムラウトEはイと読む方が通じる、そもそも国の成り立ちからして方言が多いから周辺国の原語も含めそれが無難」と言ってましたので、Jenőは2発目ぐらいに読めました(ジェネーの次ぐらいです)が、現地語は難しいですね。

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