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お客様は神様か

お客様は神様ですか。もしそうだとすると、お客様同士がケンカをなさったらそれは神様と神様が争ったということになります。大変なおおごとになってしまいますね。いや、神様でなくても大事なんですが。

ロンドンでお客様同士の事件が起こっていたようですね。事件が起こったのは2018年のことのようです。それってなんなのということなのですが、つまりこういうことです。

ある弁護士がパートナーの女性とともにコヴェントガーデン、つまりいま来日中であるところのロイヤル・オペラに来ていた。演目はワーグナーの《ジークフリート》だ。自分たちはA列に座っていたところ、上演中、一列後ろのB列に座っていたあるファッション・デザイナーが、よりよい視界を求めてパートナーの隣の空席に移動してきた。

この弁護士は女性にむかって、その空席は買ったか、隣にこの男性が座っていいか、とたずね、女性がその両方にノーと答えた。そののちファッション・デザイナーは移動したが、この弁護士はこの男性を殴った。そしてロイヤル・オペラはこの弁護士の12ヶ月の来場禁止を決めたという。事件が6年前であって、報道をしているテレグラフ紙に私が課金しておらずおおもとの記事を読んでいないこともあって詳細は違っているかもしれませんけれど、とにかく暴力はダメですね。

20年近くも前になりますが、私の経験では、ヨーロッパでは空席があればそちらに移動してもかまわないという空気のようなものはありました。こっち空いてるから来なよ!と場内案内の方に言ってもらったことさえあります。そのおかげでどまんなかで見れたよね。ボリス・ゴドゥノフ。オペラやコンサートホールに限らず、特急電車でもそうでした。タリスという特急に乗ったら自分の席にすでに人がいて、ここは私の席だけど、というと、あっちの席がいっぱい空いているじゃないかとむしろ追い払われた経験さえあります。

なんと!とそのときは驚きましたが、そこまで細かいことにはこだわらないということなのかな、となんとなくぼんやりと感じていました。しかし、そういう方ばかりでもなということだ。どこでどんな方に会うか、判らないということです。人間さまざま。いろいろなお客様がおられるということです。このロイヤル・オペラのケースではどちらの側の行動も、日本的な考えでは褒められたことではないのかもしれない。

お客様は神様ではありません。お客様は人間です。

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