先日、公開になった最新のインタビュー動画をぜひ見て欲しいとご紹介したばかりでしたが、
容態が急変し昨日お亡くなりになったそうです。
ドイツのピアニスト、ラルス・フォークト Lars Vogt(1970-2022)、享年51。上の投稿では「今年52歳」と書いていましたが、誕生日を迎えて52になるのは今週の木曜日だったそうです。ご冥福をお祈りします。上のページのインタビュー動画ではまだまだお元気そうだっただけに残念です。
https://www.br-klassik.de/aktuell/news-kritik/lars-vogt-gestorben-nachruf-100.html
https://www.classicfm.com/music-news/lars-vogt-pianist-conductor-dies/
フォークトががんの診断を受けたのは去年はじめのことで、状況はそのときからかなり重篤だったようなのですが、「絶対に長生きしたい」「ピアノがうまく弾けても死んでしまっては意味がない」と、つらい化学療法を受け入れ(ピアノが弾けなくなるかもしれない、と医師から言われていた)、その後にもメンデルスゾーンの協奏曲を録音しており、闘病への強い意志を感じていました。
闘病を公表してから半年以上経った昨年11月、メンデルスゾーンのピアノ協奏曲を弾き振りで録音している動画:
「朝起きて、太陽が顔を出すと、すごい、また一日が始まって素晴らしいと思う」「妻と一緒にスーパーに行くこと、子供たちがふざけて走り回っていること、ピアノの前に座ってブラームスの曲をまた練習すること。すべての瞬間を楽しもうっていうのは、言い古された表現だけれど、でも本当に素晴らしいことなんだ」などと語っている昨年5月のインタビューもあるので、ぜひ翻訳ツールを使いながら読んでみてください↓
このインタビューでは「55歳になれたら最高だ。そうしたら次は60歳、70歳・・・。でもどうであれその場その場で受け止めないと」とも語っていました。
さぞ無念だったことでしょう。人生は何が起こるかわからない。私たちは毎日生きていられることに感謝しなければいけない。
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