ヨーナス・カウフマン、チロル地方のエルル音楽祭の監督に就任

誰にだって引退の時は来る。イチロー選手だって、大谷さんだって、引退する。残念ながら肉体は衰える。作曲家の場合は亡くなるまで作曲を続けるというケースがおおいですが、演奏する側は身体のコントロールが出来なくなると引退をする必要がある。

特にキャリアが長いと言われるピアニストなら80、90、なんなら100まで演奏する人もいないわけではないのですが、バレエダンサーやオペラ歌手のキャリアは相対的に短いですね。そこで(どこで?)、大スター歌手のヨーナス・カウフマンです。カウフマンが最初に日本に来たのは武蔵野市民文化会館だったそうです(私はその頃はまだおりませんでした)。そのときのコンサートの評判は良くなかったそうで、何件かクレームの電話もかかってきたんだとか。

しかし「今に見ていてください」と言っていたところ、あれよあれよと世界の大スターになった、というお話を私は何度か聞いたことがあります。いろいろとすごいことだ・・・。

そうなカウフマンも今年54歳。

来年からオーストリア、チロル地方のエルルというところ(スキーリゾート地かな?)で開催されているチロル音楽祭エルルの音楽監督になることが決まりました。42人の候補の中から選ばれたそうです。激戦であります!!ウェブサイト(↑リンク)のトップページはホールの前に牛さんの群れが立っている画像。のどかさアピール増し増しであります。行ってみてえ!!

Jonas Kaufmann prend la direction d’un festival en Autriche – Diapason
https://www.diapasonmag.fr/a-la-une/jonas-kaufmann-prend-la-direction-dun-festival-en-autriche-37665.html

カウフマンはミュンヘン出身なので地元にも近く、オーストリア国籍も持っていることから、より地元感があります。なおカウフマンのおじいさんは25年、チロルで生活していたそうです。

本人によりますとこれはキャリアの変更ではなく、キャリアが一つまた増えた、という表現をしているそうですが、キャリアの終わりを見据えている、あるいは多少なりと意識していることは多分間違いがないでしょう。現役も、事務方も平行してやっていく、そしてやがて運営側に回っていく。そういうことなのだと思います。その昔、野村監督や古田監督が現役を続行しながら監督を兼務したみたいに。そしてそれは長くても数年程度なのでした。

野球とまったく同じように考えるのは間違っていますけれど、やがてカウフマンにも引退の文字が見えるのでしょう。そんな!まだまだ聴きたい!という方はなるべく早く、機会があれば聴きに行くことをおすすめしたい。ヨーロッパへ。

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