昨日も、兵庫県内のあるホールの舞台袖で、拙著「歴代作曲家ギャラ比べ」の話が出まして、ご興味をお持ち頂いていることに対して、ありがたいことだと思うと同時に、芸術とはいえど、お金と人生とは切っても切れぬものだ、という思いをやはりあらたにもしたのでした。
食えなければ演奏も創作もできない。理想を語るだけじゃダメで、現実的な解を見つけなければね。その際には妥協もあるかもしれないが、芸術だって人間関係で出来ている。やがて自分が本当にやりたいこと、その理想に近づいていけるようになる。若い頃の苦労は買ってでもしろ、と昔からいいます。ドビュッシーだってお金のために、あとになって否定するような作品も書いたわけですから。
しかしニューヨーク・フィルの音楽監督っていう立場は、いってみれば世の中でもっともうらやましがられる職業の一つかなと思います。もちろん現実には難しい音楽家たち、要求の高い聴衆たちと対峙しなければならないので、やりがいもあるかもしれないが、ストレスも高い厳しい仕事ですね。エベレストは簡単には登れないのと一緒。音楽監督はつらく孤独な仕事なのだ。
では、ヤープ・ファン・ツヴェーデンは2022-23シーズン、いかほどこの監督職でギャラを貰っていたのか。公表されたところによると150万ドルほど(およそ2.1億円と少し)だそうです。年に2億円いただけたらたぶん言うことないですね。なおこれは音楽監督としてニューヨーク・フィルからだけもらっているお金なので、他の客演とかを足していけばもっと高くなるでしょう。このような世界が待ち受けているかもしれない。実は夢のある職業なのです。
そしてここからも大事だが、事務方のトップでありますデボラ・ボーダさんはもっと高くてですね、170万ドル超(2,4億円ちょっと)だそうです。事務局がこれだけ貰えるのか!!ますます夢が膨らむ!なんと、事務局が2億超えか!
そうか、アメリカ、行ってくるね(無理)
コメント