これからは、富裕層対象の超豪華パーティが激熱?

何というか、こう、海外からのオーケストラをありがたがって聴くのももちろんいいんですけれど、地元のコミュニティというのでしょうか、そういうものも大事にして、内輪から盛り上がって行く、というのもとてもいいような気がしています。

言うは易く行うは難しなんですがね。今日のお話は話半分に聞いてください。単なるアイデア、言いっぱなしなんで。「出来るもんならさっさとやってる」そういうお声も聞こえてきそうです。はい。

なんでこんなことを書いているかというと、ヒューストン、そう、アメリカの宇宙センターがあるところですね。テキサス州の大都市だ。人口約228万人。ここにあるヒューストン交響楽団では毎年ワイン・ディナーパーティっていうのを開催していて、いわゆるファンドレイジングですね。で、年々、お金が集まるようになっている、今年はすげーぞ、という話を読んだんです。今年は記録破りの112万ドル(=1億5千万円以上)を集めた、とニュースが出てましてですね。なかなかすげーなと唸ったわけですね。うーむ、まさかそげんこたあありゃんすめえ、と思われるかもしれませんけれど、そげんことがね、あるんですよ。

Spirits Run High as Houston Symphony Wine Dinner Soars to Record $1.1 Million Windfall Paper City
https://www.papercitymag.com/society/houston-symphony-wine-dinner-raises-record-11-million/#451136

参考までにちょっと調べてみましたけれど:
2018年:57万ドル
2019年:55万ドル
2020年はたぶん中止
2021年:60.1万ドル
2022年:65万ドル

これだけ集めてたみたいなんですが、今年一気にドンと来た感じ。

ワイン・ディナーパーティなんで、もちろん豪華極まるフルコースお食事つき。ロバート・パーカー満点のワインもざんざか楽しめる。

富裕層へのアプローチ、富裕層とお友達に、というものが日本でもこれまで以上に必要になっていくのではないかと感じています。日本のクラシック音楽コンサートは、公共事業として行われてきたケースも少なくありません(もちろんそうでないケースも多数です)。しかし税金関係の収入は低迷し、事業費は削られる一方。コンサートホールが建てられても、人件費や事業費にお金がつけられないというケースも増えています。年俸は安く、土日もない、夜も遅いという仕事なので、そもそも募集をかけても人が集まらない。すぐ辞める。これはわりと大問題です。今後そういうところが増える一方ではないかと考えます。

しかし大都市には必ず富裕層がいる。お金を持っていて、コミュニティに投下したいと思っている人たちもいるのではないか?そういう方々と何か愉快なことをやる、そしてドーンと活動資金をゲットっていうのもいいのでは、と、ヒューストンを見ながら安易極まる発想でこれを書いているわけです。

ヒューストン交響楽団の場合、本拠地のコンサートホールのステージ上にテーブルを並べ、そこに着席しての豪華ディナー。もちろん入り口にはレッドカーペットがひかれ、映画祭みたく写真も撮られ、こうしてオンライン上で公開される。めちゃくちゃセレブな人らですやん。上のURLにお写真24枚あるんで、見てきてください。

そうして集めたお金でオーケストラやコンサート事業を回していく。これは一つの生き残りの方策です。1.5億円がドーン!と集まったら、これはすごいことだ。さすがにオーケストラやコンサートホールは年間予算1.5億円では回りませんが、それでも1.5億円は凄まじい金額なんで(もちろんアメリカが寄付社会であること、それからヒューストン交響楽団が何年もかけてこの値段に持って行っていることも考慮しないといけません。いきなり1.5億円なんて考えちゃいけません)、こういうことを日本でも目指してやっていく必要があるのでは?

日本ではどうしてもこういうことをすると同調圧力とか足の引っ張り合いとかで、ゴニョゴニョ、とか意気消沈の世界になりがちですが、そこは割り切って、何をやったって苦情は出るのだから、それよりも生き抜くこと、おもろいことをやりたい、ということをゴールとしてガンガン、いままでになかったようなアイデアを出してやっていけばいいんではないかと思うんですよね。ファンドレイジング。最初は微々たる額かもしれないけれど、それ専門の人を雇って動けば、まずはその人自身の年俸が、やがては事業費全体にかかわるような資金があつまるのではないか、と考えるのは安易すぎるでしょうか。やってみなはれ、の精神でやってみてもいいのでは?

ヒューストン交響楽団のケースを見てみますと、来年もこのワイン・ディナーパーティはあって、すでにチケットも売り始めています。で、一番いいお席はいくらぐらいだと思う。

75000ドルっすよ。75000円じゃないよ75000ドル(1000万円ぐらい)だからね。それだけポンって出そう!という人がいるということです。そして一番安いチケットが1500ドル(20万円ぐらい)。これはイベントには参加出来ない、純粋な寄付だけ。イベントに参加するには2500ドル(34万円ぐらい)を最低出さないといけません。

アメリカさんは違うわ!と仰天しつつ、俺らも同じようなことが出来ないかな、と思いを巡らせることも大切ではないか。

コメント

コメントする