ロサンゼルス・フィルのコンサートでハプニング。チャイコフスキーの交響曲第5番第2楽章の演奏中に女性が叫ぶ/うめき声を上げる

【注意】以下のブログは性的かもしれない内容を含みます。

クラシック音楽のブログでこんな脚注を書くことがあるだなんて全く思いもよりませんでした。

そりゃあクラシック音楽はもともと品行方正ではありません。まずもってね、作曲家が乱れている。殺人事件の容疑者となった作曲家もいますし、男女関係のもつれがもつれにもつれて自殺未遂が!!それはドビュッシーさん、あんたが悪い(みのもんた風に)とかそういう話もあります。

そして音楽そのものも穏やかではない場合がある。クラシック、あるいはオーケストラっていうと謹厳実直、みたいなイメージもあったり、しかつめらしいっていうイメージもあったりするかもしれませんけれど、そうじゃないんだな。それは全てベートーヴェンの肖像画が悪いんです(そうだろうか)。

現実にR指定気味の音楽というものもありまして、スクリャービン《法悦の詩》でありますとか、ワーグナー《トリスタンとイゾルデ》でありますとか、そういった音楽は、まあ、その、親子で見ると気まずい映画、ドラマ、みたいなのありますやんか。「つよし・・・・・・早送りしなさい・・・・・・」(母、うつむいて。気まずい沈黙がお茶の間に充満する。姉がすすった玄米茶の音がやけに響いた)。そういう感じの作品なんですよ。

私の場合、子供の頃ビートたけしとかたけちゃんマン、あるいはドリフ、このあたりはばっちり「禁止番組」だったんですけれど、いま挙げた作品は「禁止音楽」そういうものに分類されてしかるべきものなのかもしれない。「クラシック音楽は大人のための音楽ですか?」「はい、一部はそうです。よく選んで聴きましょう」。

しかし先週金曜にロサンゼルス・フィル(音楽監督グスターヴォ・ドゥダメル。ただしその日の指揮者はエリム・チャン)で起こった事件はどうだろう。どうしてそうなった?と問いただしたくなるような内容だ。チャイコフスキー第5番の第2楽章っていうのは、タイトルは素っ気ないが内容としては確かにめちゃくちゃロマンチックではあるけれども。

A ‘full body orgasm’ at the L.A. Phil? Witnesses offer conflicting accounts – LA Times
https://www.latimes.com/entertainment-arts/music/story/2023-04-30/la-phil-concert-orgasm-twitter-tchaikovsky

何が起こったのか。「チャイコフスキーの交響曲第5番の第2楽章演奏中に若い女性が突然、悲鳴やうめき声のような音を立てた」っていう話なんですよ。事件直後、隣に座っていた男性は彼女にむかって微笑みかけていた。女性が恥ずかしさを感じさせないよう努力していたのではないか、という目撃証言。なおLAタイムズ紙が確認したところオーケストラは止まらず演奏を続けたとのこと。

演奏中に眠ってしまい目が覚めた瞬間につい声が出てしまったのではないか(寝起きあるある)、あるいは急病など危険な状態だったのではないか、という意見もあるそうです。真後ろに座っていた人によると、女性は眠っていたようだったが突如目覚めてパートナーの肩の上に、そして膝の上に倒れぐったりした。5秒後ぐらいに起きあがって悲鳴を上げた、という。

何が起こったのかは本人のみぞ知るところではありますが、上の記事の全体としてはこの事件に対して否定的な調子、あるいは面白おかしく茶化している感じではなさそうです。

2000人も人が集まれば何かが起こりますよね。何が起こっても動じない。慌てない。怒らない。できるだけリラックスして対処したい。そう思う話でもあります。

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