エッシェンバッハの体調が優れないのではないか、というような話がささやかれていて、いうてもう85歳ですからこればっかりは。衰えというのは人によって大きく差があるわけで、いわゆる潮時、というものは一概に線が引けるものではありません。85歳なんだし、もうそうそろそろ、と肩を叩くわけにはいかないのだ。
指揮者の場合はさらに曖昧というか判りづらくて、棒のテクニックがどうこうとか、耳が聞こえている聞こえていないとかそういうものだけで演奏の良し悪しが完璧に決まるものではなく、その人の人生そのものがそのボディには詰まっていてですよ、そこにそのお方、巨匠がいるだけでオーラがモヤーンと発揮されてオーケストラが上手に演奏する、というパターンもありうるんで、ますます事態は複雑なのです。
老兵は去るのみ、とはいうものの、そんなわけでなかなか皆様から辞めさせてすらもらえないのである!!
しかし、物理的にそこにいけなければ、そういうわけにもいきますまい。エッシェンバッハは、かつて自身が率いていたワシントン・ナショナル交響楽団の来週末のコンサートをキャンセル。健康上の理由で。そう、行けないのだ。であればしょうがない、出演はとりやめざるをえません。残念。
代役として登場するのはエマニュエル・チェクナヴォリヤン、オーストリアのヴァイオリニストだったが最近指揮も活発にするようになっている若き才能ですね。若者にどんどんと大きなチャンスがくるのはいいことだと思うんですが、ビザとかどうなってんのかね。アメリカはいまビザがめちゃくちゃ大変なことになっているといろいろな人から聞いているのですが、長期のビザをすでに持っているんでしょうか。たぶんそうですよね。
じゃないとすぐに来週きてー、は無理ですね。じゃあ本人の公式サイトにどんなスケジュールが載っているかなー?と思って見てみたら、全くなんの情報もないやん!!!事務所のサイトに少し載ってたから良かったけど、忙しすぎてウェブサイトを更新する時間がないんだろうなと推測(間違っている可能性も十分にあります)。いいことだね!
なおチェクナヴォリアンはキリル・ペトレンコと同じ事務所に所属です。はい、業界の人ならよく知っている、あそこです。なぜか2つ違う名前の事務所があってだなおや誰か来たようだ。
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