俳句を題材にする

今日は何の日。クイズの日。なぜか。一休さんの日だから。なるほど。

しかし私的には、アリス・アデールが初来日をする1ヶ月前の日であると言いたい。まもなく、フランスから、これまでに全く来日の機会のなかったアリス・アデールが来日します。果たしてどのような演奏を聴かせてくれるのか、とても楽しみです。

来日の機会がなかっただけに、券売にはとても苦労することが想像されたのですが、意外なことにというと言い過ぎかも知れませんが、東京2公演のチケットはすーっとなくなっていきました。これは何を意味するのか。人々の関心の高さなのですが、今後の企画、事業展開を考えるにあたって考えさせられる事でもありました。

さて、アリス・アデールはドイツプロとフレンチプロを披露するわけです。ドイツのほうはフーガの技法、そしてフランスの方はドビュッシーやラヴェルに加え、俳句に題材をとった24曲の連作小品集フィリップ・エルサンの「エフェメール」。エフェメールという言葉にはつかのまの、とか、はかない、とかいう意味があって、すぐにふわっと消えていく俳句というものを表現しているのでありましょう。

24曲の俳句から想像力を膨らませた作品なので、当然ひとつひとつは短くキラッとしているわけだ。アデール自身の演奏がYouTubeで見られるので、ここはひとつふたつ聴いてみていただきたい。

有名な「夏草や兵どもが夢の跡」はエルサンはどう読んだのか。

Summer grass
sole trace of the dreams
of so many warriors

なるほどなあ。たぶんフランス語で読んでいて、それを英語に訳してこちらに教えてくれている(重訳という)わけです。さすがに日本の五七五をそのまま訳すことは出来ないけれど、この言葉の連なりを読んで書いた音楽が実際のホールでどう響くのか、とても気になるところですね。当然ながらというか、日本語の原文が現代を生きる日本人に与える印象とは異なるわけですが、不思議な音世界へと連れて行ってくれることは間違いない。

ほんで24曲中21曲はオリジナルなHAIKUの特定に成功したんですが、3曲だけまだわからん。

Blown flat by the rain
the bamboo stand straight again
and contemplate the moon

The closed door
extensive, silent
enchantment

In broad daylight
I saw an ant
tonight it haunts me

これらのオリジナルが昨日は発見できんかってん。今日も引き続き検索をしてみるんですけれど、どなたかさっとわかる、という俳句にお詳しい方、おられますか。ここみたらいいよとかそういうのをお教え頂けますととても嬉しかったりします(人頼み)。

アリス・アデールがエフェメールを弾くコンサートは名古屋公演はまだチケットがありますのでぜひ、こぞってご来場ください。

2月18日(日)15時開演 アリス・アデール ピアノ・リサイタル(ハレ・ルンデ/名古屋)

コメント

コメントする