ドゥダメル、ニューヨークへ

アルゲリッチが復帰した裏で、地球の裏側でひっそりと(本当は爆発的に)発表になったのは、グスターヴォ・ドゥダメルがニューヨーク・フィルの次期音楽芸術監督になるというニュースでした。

オーケーグーグル、次のニューヨークの音楽監督は誰?「ザ・デュード」

ニューヨーク・タイムズにもながいながーい記事が出ております。

https://www.nytimes.com/2023/02/07/arts/music/new-york-philharmonic-gustavo-dudamel.html/

ツヴェーデンの辞任が発表されてから「誰が次の音楽監督に?」という話が飛び交っていたわけですけれど、実は最初から1人しかリストにはいなかったのだというようなことが書かれています。あらまあ。ちなみにドゥダメルが2009年から監督を務めているロサンゼルス・フィルの就任を決めたのはデボラ・ボーダという人物で、その女性はいま、ニューヨーク・フィルの事務方のトップをしている、つまりつながりの深い人物が一本釣りをかけたということです。そしてボーダは今年6月に退任することが決まっており、その退任前の最後の大仕事を無事に成し遂げたということです。

物事は秘密裏に進められ、オーケストラの団員にとっては寝耳に水の発表だったということであります。そして発表と同時に20秒の拍手が沸き起こったということなので、団員からも歓迎されたとみてよいのかなと思われます。

初のラテンアメリカ出身の音楽監督ということでその意味でも意義深いということであります。多様性という言葉に合致するわけだ。ニューヨークの人口構成でラテン系は29%を占めていること、そしてドゥダメルが持つ多くの人々への吸引力はより多くの聴衆をホールへと導くことができるであろうということであります。

やはりアイコンは重要。それにしてもマケラ(コンセルトヘボウ)→2027年から、シャニ(ミュンヘン・フィル)→2026年から、そしてドゥダメル(ニューヨーク・フィル)→2026年から、と、何年も先からの契約を結ぶっていうのが最近のトレンドなのか。

さっそくニューヨークの音楽事務所の知り合いに「そちらどういう雰囲気?」と尋ねてみましたところ「いまのもっぱらの話題はロサンゼルス・フィルは次は誰が率いるのかという事だよ」と返ってきて、なるほど、みんな噂話が大好きだな!と晴れ晴れとした気持ちになりました。

次のロサンゼルス・フィルの音楽監督は誰?さあ、みんなで考えよう!私はミルガに一票。

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