昨日のコンサートは、私の人生のなかでもハイライトだったと言えるかもしれない。それだけ滅多にないコンサートが実現しました。実現していただいた東京・春・音楽祭、そしてご来場いただいた多くの変態、、、、いえ、熱心な皆様には感謝の一言しかございません。ありがとうございました。ほんとうにありがとうございました。
なんでこんなコンサートをやろうという話になったんですかね、と何人かの方から問われました。なんでか。一言でいって「面白そうだったから」。これにつきます。
ワクワクするかどうか、それが人生で一番大事な要素だと私は思っていて、シェーンベルクを生誕150年にめちゃくちゃ聴くっていうのはものすごく面白いよねって思ったんですよね。ディオティマは新ウィーン楽派のボックスCDをリリースしていて(今は絶版。ナイーヴは再プレスしないらしんですよねもったいない)、聞けば一度ドイツでシェーンベルク祭りをやったことがあるという。であれば日本でやらない理由はないよね?
その辺りが出発点でした。
できないの?やったことあるよ、できるよ。カー!!(頭に血が上った音)
そういう会話があったのでした。その後アレが何してどうなって、こうなったわけです。まだまだ先だなと思っていたのですが、気がつけばもう終わっている。祭りの後は寂しい。
昨日上野にご来場頂きました皆様、本当にありがとうございました。ハノーファーでは200名ちょい、東京では500名弱と、ダブルスコア以上の差をつけてゴールイン。スタンディング・オベーション。私は舞台袖でヘラヘラ、いや、ケタケタ笑っていただけなので、演奏いただいた皆様の苦しみ、つらさ、それはある程度以上先の事は想像すらできないんですが、、終わった後、死ぬほど疲れている、むしろ死んだ的なコメントもいただきまして、登頂完了、おめでとうございますそしてありがとうございます。
こういうコンサートにつきもののプチトラブルもあって、iPadの調子が悪かったのはご覧頂いた皆様もお気づきでしたでしょう。ページをめくるフットペダルが突如として誤動作、踏めばめくるはずが、踏むとボリューム調節をしてしまうようになり、なしてそげなことに。休憩中一生懸命直そうと試みたがついにご機嫌は直らず、フットペダルを押すたびチーン!チーン!といういい音が舞台裏で鳴り響いていたのであった。
こういう時はもう脱力して笑うよりないよね。それ以降ちょんちょんでめくってなんとか事なきをえたわけです。
シェーンベルクにお強い気鋭の研究者、浅井祐太さん(シェーンベルク本はこちら)による解説もわかりやすく楽しく、お若い研究者だから自由な発想でお話になる!とアハアハ笑えました。シリアスで緊張を強いる音楽の合間に一服の清涼剤をお届け出来たのであればそれは幸いです。
終わった後は?
浄夜にご参加頂いた足立様中様もご一緒に「さんはい!」おビールで乾杯やぞ!!!
そしてなんということか、彼らは今朝はまた11時からリハーサルをすることになっていて、第一線を走る人らは違うなと思ったわけ。ハードワーク、それが継続的な成功の秘訣なんだなと納得度200%。身体には気をつけてくだせえ。
私はこれから秋田へ。昨日も所沢で絶賛の声が並んだマチェイ・スクシェチュコフスキのブルージュ祭りに行ってきますね。ツアー開始後に券売が急激に伸びています!という嬉しい話もあきたから届いていて、急激に伸びたのはネット上で皆様に盛り上がっていただいたことも一つの要因ではないかと思っています。大勢の秋田の皆様とすごい天才の演奏を共有できるのは嬉しい。さあ一緒に当日券に並ぼう!!秋田駅にまで届く長蛇の列が!
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