1825年に書かれた、ってちょっと待ったああ!!!!!200年前ですねえええっ!!!。そうですね。だからなんなの。いや、別に・・・・・・。
200年という年月の経過した、人類史に残る大傑作の一つ、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第13番、作品130の自筆譜が、ボンのベートーヴェンハウスに戻って来ました。どうしてそれがニュースなのかというと、いろいろあったからですね。
先週の火曜日、つまり1月7日にその式典があったと。ダニエル・ホープだのイェルク・ヴィトマンだの大物が参加している、ということからもその意義深さが想像できるでしょう。うむむ、全く想像できない!ホープとかヴィトマンとか言われましても・・・・・・という方は、「意義深ひんだらうな」「やんごとなき」「以下略」ぐらいに思っていただければOK。
もともとはベートーヴェンの最後の秘書的な存在、ヴァイオリニストのカール・ホルツの手に渡っていたもので、その後しばらくは行き先が判っていなかったけれども、1920年代からチェコのペチェク家が所有していた。ペチェク家がナチスを恐れアメリカに亡命すると、ナチスによってボッシュートされてしまい、さらに1942年、ナチスによって調査依頼を受けたモラヴィア博物館の学芸員が「この楽譜には価値がない」とかそういううまい事を言ってナチスをちょろまかして、ナチスの手に渡ることを阻止した。
そこまではよかった。が、戦後ペチェク家が祖国に戻ってきてこの楽譜の保管先をつきとめたものの当時のチェコスロバキア共産主義政府は引き渡しを拒否。ようやくペチェク家の子孫のもとに楽譜がもどってきたのはなんつーか2022年のことであった。その2年後の2024年、ペチェク家はこの自筆譜をボンのベートーヴェンハウスに売却することにした。
いったい幾らで売ったんや、ゲヘヘ。というお下劣極まる質問は抜きにして、とりあえずよきことだなと思いたい。
この楽譜はデジタル化され、のちのちは世界中からアクセス出来るようになるということなので、研究がはかどることであろう。ベートーヴェンの130を愛する人々の脳天を刺激する素晴らしい資料となるであろう。
なお今年の6月から8月にかけて特別展が開催されるとあるので、ベートーヴェンハウスで直接この楽譜を目にすることができそうですよ。
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