フランスのアンブロネ音楽祭で、ドラーギ(1634-1700)のオラトリオ《永遠の生命》”Dono della Vita Eterna”に出演中だったバリトン歌手が上演中に心臓発作を起こして倒れ、そのまま死去したという痛ましいニュース。亡くなったのはアルゼンチン人バリトン歌手アレハンドロ・メーラプフェル、54歳。
Obituary: Argentine Baritone Alejandro Meerapfel Dies of Heart Attack During Performance – Opera Wire
https://operawire.com/obituary-argentine-baritone-alejandro-meerapfel-dies-of-heart-attack-during-performance/
指揮はレオナルド・ガルシア・アラルコン、アンサンブルはカペラ・メディテラネア、そしてナミュール室内合唱団。アンブロネ音楽祭はフランス中東部っていうのですか、リヨンとジュネーヴの間ぐらいにある小さな街。ここで開催されているバロック音楽祭は、今年で44回目を迎えている。メーラプフェルはこの音楽祭に度々出演していた常連だった。そしてこの上演の様子はテレビ中継されていたという。
公演は中止となり、聴衆はすぐに退出、また関係者の精神面でのサポートも要請されたそうです。目の前で人が倒れるというのは本当に恐ろしいことです。
公演中心臓発作で亡くなったと言うとシノーポリの話も思い出します。シノーポリが倒れたその時そのオペラハウスにいた俺は、という方の話をわりと最近聞いたばかりでしたので驚きましたし、人には何が突然起こるか判らないので、自分自身のことも含めいろいろと想定をしておく必要があるなと思います。私ももはや46歳、自分がこんな歳になるとは若い頃は考えたこともありませんでした。とりあえず健康のつもりでいますが、いつ何が起こるかわからないのだ・・・。
上演が即座に中止されたのみならず、精神面のサポート要請が迅速になされたというのは当然のこととするのではなく、コンサートを主催する側の人々にとっては、常にではなくとも、頭の片隅においておく非常事態の一つかもしれません。
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