現役世界最高のピアニストは誰だ。マルタ・アルゲリッチだ。異論は許さない。
80歳を過ぎてなおアグレッシブな活動を続けるマルタ大先生の事はみんな大好きだ。アルゲリッチを認めないなどという人は単に性格がひねくれているか、もしくは性格がひねくれているか、そのどっちかだと思う。あるいは、もしかすると性格がひねくれている、っていう理由もあるかもしれない。
ピアノ界の大天才、生ける伝説、マルタ・アルゲリッチはいまどこで何をやっている?いまは生まれ故郷のブエノスアイレスにいて、テアトロ・コロンでマルタ・アルゲリッチ音楽祭2023の開催中だ。今月30日まで。残念ながらソロはないですが、室内楽、デュオ、協奏曲と大活躍であります。
FESTIVAL ARGERICH 2023 – Teatro Colon
https://teatrocolon.org.ar/es/festival-argerich-2023
アルゲリッチというとアルゼンチンの英雄ですんで。さすがにサッカーチームのような街を上げて大熱狂みたいなどえりゃーことにはなりませんけれども、それでもテアトロ・コロンは揺れる。アルゲリッチが出てきただけで、揺れる。この動画の16分17秒過ぎから見てくれよ。ネルソン・ゲルナー(ピアニスト)とともに舞台に上がっただけでブラボーの声がかかるから。
こういうのいいよね。英雄や。ほんでもって余裕の感じでピアノ椅子をぐるぐる上げる姿も堂に入っているよね。80過ぎて鍵盤上を派手に高く高く飛び回る手もすごいぜ。
そしてやはり圧巻は最後よね。ラフマニノフを弾き終わったあと、そしてアンコールのスカラムーシュを弾き終わった後のホールに響き渡るブラボーと大喝采の轟音。マイケル・ジャクソンが目の前でパフォーマンスをしたかのようだ。年齢層が高いと言われるクラシック音楽のコンサートで発生する熱気ではない。
アルゼンチンの英雄。いや、人類の英雄だね。
グラシアス。
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