イギリスの指揮者サー・アンドルー・デイヴィスがおととい、80歳でお亡くなりになったそうです。白血病で。診断されたのは去年で、2ヶ月前から症状が急激に悪化したとのこと。
高校生の頃だったと思うんですが、どうやらデイヴィスは2人いるらしい、コリン・デイヴィスとアンドルー・デイヴィスという別々の指揮者がいるようだ、ということに気がついた私は、ちょっとばかし不思議な感覚に陥ったものでした。同じ姓の人が沢山いるのは当然のことで、日本にだって、例えば山田というお名前の著名指揮者が複数いるから、べつに何の不思議もないわけなんですが。見た目も全然違うし。
まあ私も若かったんだね。いまではどんな名字がこようが平気だ。スクシェチュコフスキだってOKだ。
しかしアンドルー・デイヴィスという存在は、日本においては輝けるコリン星の影にやや隠れてしまっていたかもしれないと思うこともあります。実際のところ皆様の印象はどうだったのでしょうか。経歴をみればもの凄いという事は一目瞭然。そして証言によれば明るくて優しい人物、困っている音楽家をいつも助け、世界中に敵なし、という素晴らしい人格の持ち主でもあっただったようです。
BBC交響楽団を長く率い(1989-2000)、あのBBCプロムスでは12回もラストナイト(最終公演)を指揮した人物。1988年から2000年までグラインドボーンの音楽監督。2000年から21年まではアメリカで。シカゴ・リリック・オペラの音楽監督兼首席指揮者など。シカゴは21年で契約が終わっていたがシカゴに留まっており、亡くなったのもシカゴで。
ご冥福をお祈りいたします。
コメント
コメント一覧 (1件)
アンドリューデイビス指揮BBC響来日でマーラー3番やったことがあって、なんとも平和な演奏ででもこんなものかとステージ上の太ったアザラシのようなデイビス卿に初めて聞いたわたしゃ拍手してたのですが、その直ぐ後に若杉都響のサントリー・マーラーチクルスの3番があってゴージャスさは全く欠けてたけど旋律の絡み合いがよくわかる筋肉質の鋭いマーラー聞いて、違うものだなぁと思ったのが印象に残ってます。若杉都響のソロはなつかし伊原直子さんだったような。当時の「新世代の指揮者」という書籍にアバド小澤ムーティメータバレンボイムと並んでデイビスとエド・デ・ワールトが入っていたの覚えています。ご冥福をお祈りいたします。