パリ国立オペラが歴史上初となるオークションを開催

サザビーズで1月30日に開催されるオークションは、はじめてのおつかい、であります。どういうことかというと、パリ国立オペラのためになされる、史上初めてのオークションなのであります。33もの高級品がオークションにかけられる。会場はオペラガルニエのグランドホワイエ!

https://www.sothebys.com/en/buy/auction/2023/opera-de-paris-auction-for-action-bid-for-creation

太陽王ルイ14世にまで遡ることが可能な由緒正しい団体「パリ国立オペラ」の年間予算はおよそ2億ユーロ(283億円ぐらい)だそうで、うん?巨大で由緒正しいフランス随一の団体にしては意外と少ないのでは、、、とか思ったりもするんですが、なんにせよそのうち国からの助成金はその半分にも満たないとあります。そしてコロナでチケット販売が伸び悩んでいるのみならず、エネルギー価格の高騰やインフレにも悩まされている。ゆえにオークションが開催されることとなったのだと。

それにしても、「はじめてのおつかい」いいよね。アメリカとかではぜってーできない、日本ならではのお涙頂戴番組だ。とうふとぉー、えーっと・・・・あとなんだっけ?わすれちゃった・・・・「ほうれん草やろ、ほうれん、そう!!!!」(←視聴者の心の声)。

号泣や。

それに加えてサザビーズのオンラインで販売されている69の品々の売り上げもパリ国立オペラに行くことになります。

とはいえ、みなさんがいま一瞬期待したみたいに、倉庫に眠る貴重な衣装、とか、カラスがつけて歌ったネックレス、とかそういう類いのものではなくて、劇場を支えたいと願うアーティスト、コレクター、オーナーなどから提供された様々な時代のアイテムだそうです。このオークションのために作られたジュエリーとかもありますよ。

品物では無くて体験がオークションにかけられるのも大変興味深い。シャネルが提供するのはシャネルのアトリエを見学したり、ココ・シャネルが住んでいたアパルトマンのガイドツアー(!)、オートクチュールのファッションショーへの招待、さらにアトリエで指導を受けながら自分でジャケットを縫える(!!)という強烈な内容2名様分。すげえ!!ただしスタート価格は4万ユーロ(567万円ぐらい)で予想落札価格は5-6万ユーロ(709-851万円ぐらい)なんでそこんところよろしく。高すぎる!!素晴らしい!!

このほかプラダの高級ジュエリー2.2万ユーロから(312万円ぐらいから)やレクサス(車)8万ユーロ(1134万円)からとか、すんげー高いのが並んでますけど、クラシック音楽のマニア的には音楽監督グスターヴォ・ドゥダメルと一日を過ごす権(2名まで)16000ユーロ(約227万円)からっていうのがすごいのでは?リハに同行し、サインをもらい、お話が出来る!!これはすごい。

ええか、しょうもないこと聞くなよ?ぜったいに聞くなよ?ぜったいだぞ?

・・・はよ聞けよ!!!

このオークションは、パリ国立オペラの地域社会への関与を高めるため、また次の世代に引き継いで行くため2021年5月から始まったプロジェクト「Mon Opéra Responsable et Engagé #MORE」(「わたしが責任を持ち情熱を注ぐオペラ」とかそういう意味か)の一環なんだそうです。

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