先日、オークションが行われて高値で取引されそうやぞという話をご紹介させて頂いて居りましたけれども、

めちゃくちゃ高く売れたらしくて、手数料を加えて2億円ぐらい(100万ポンド)だったそうです。推定価格が30万ポンドとあったので、3倍以上。電話で参加していた3名が競い、10分で決着をみたと。10分。はえーな。いや、オークションの世界では10分続くのは稀な事なのかもしれず、ド素人の私がどうこう言えるものではない。
そしてこのお値段は、プロのヴァイオリニストが演奏しなかった楽器としてはおそらく史上最高値になったのではないかとみられているそうです。どんだけみんなストーリーが好きなんだろうか!ということがよくよく判る話となっておりますね。
なおこれまでの最高額とみられているのはタイタニック号で楽団が演奏していたヴァイオリンで、これが90万ポンド。なのでそれを超えてきたのだ!ヤッホウ!
が、ちょっと待ったあ!!実は100万ポンドというのは、落札価格にオークションハウスの手数料を加えたもので、本当の落札価格は86万ポンドだったというのですね。ここに数字のトリックがあるかもしれないわけです。90万ポンドの方には手数料が載っていたのか否か?それが見えないんですよつまり(調べればすぐわかるのかもですが)。
数字はウソをつかない、だが、数字を使う人はウソをつくかもしれない。
そんな!と思われるかもしれませんけれど、数字はいかようにでも操作が可能なのです。そう、なんとなれば、黒字と謳っている例の万博も、どうやら実際には大赤字だったようなんだぜ??
おっと。しかし、このヴァイオリンに関してはあまり疑ってかかるのも野暮というか、まあ細けえことじゃん、になるんかもしれませんけれど、ともかくめっちゃ高い、それだけは間違いがございません。ストラディバリウスに2億ならわかるけど(いやそれでも異常だけど)、アインシュタインの、とかナチを共に逃れた、とか、そういうストーリーを纏うと、急激に価値が上がるんですね。それが人間の性、ロマンを追い求める富裕層。
アインシュタインも困惑しているであろう。だがこれもまた人間の性なのであります。
ところがたいへん残念なことに、同じ時に出品された自転車のサドルには買い手がつかなかった模様。なんや、アインシュタイン愛用のサドルはあかんのか。尻の下に敷かれていたからか。
人間は謎な生き物である。
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