クラシック音楽において、若者の登竜門というか、キャリアのブースターでありますコンクール。コンクールによって名前が世に出るというのが、若者たちにとって大きなチャンスの一つであることはいまも変わらぬ点でございましょう。
このコンクールというもの、何かこう系統だって、順番に行われているというものではなく、それぞれの場所でそれぞれのコンクールが独自の動きをしている、そういうものです。さらにいえばコンクールは数年に一度しか行われないことが多く、例えばショパンは5年に一回だし、エリザベートは4年に一度、楽器を毎年変えながら行われているし、ミュンヘン国際のように、わりとランダムな感じで行われるところもあります。
ほんで今年はエリザベート国際、ヴァン・クライバーン、そしてショパン国際と、ピアノの強力なコンクールがおこなわれるのでありまして、しかも現在進行形でエリザベートとヴァン・クライバーンが開催中でして、ピアニストたちはどちらにエントリーするか、悩んだんではないかと思いますよね。
そしてヴァイオリンではヘルシンキのシベリウス国際という著名コンクールもまた、いままさに現在進行形で開催されていて、エリザベート、ヴァン・クライバーン、そしてシベリウスと、楽器は違えど3つの強力な国際コンクールが同時に行われているというのは、なかなかない話だ!まああり得ることとは言えど、それでも「おっ」と思わぬ人もいないでしょう。
シベリウス国際はいま2次予選が行われていて、1次にエントリーした40人のうち18人が残っている。こちらもまたアジア人が躍進しておりまして、韓国6名、日本6名、そして中国1名。3分の2以上がアジア国籍であります。ファイナルの結果が出るのは今月29日。みなさん頑張ってください!
ところでファイナルの指揮者はペッカ・クーシストだったところ、体調不良で急遽降板。日本でもおなじみのピエタリ・インキネン、そしてジェフリー・パターソンの2名が振ることに(課題曲の準備が大変で間に合わん、ということで2名で分けるそうです)。
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