リッカルド・ムーティ「3大テノールではドミンゴが一番音楽的、一番の声はパヴァロッティ」

リッカルド・ムーティ。好きや嫌いやはあるかもですけれど、誰も無視できない偉大なるマエストロであることは間違いがなく、むしろマエストロという言葉が超絶ぴったりと似合う人です。その大マエストロの長文インタビューがイタリアの新聞コリエレ・デラ・セラに出ていまして、これがばちくそに面白かったんだな!!

イタリア語が読めない?安心して欲しい。私も読めないから。機械翻訳でOK!なんて便利な時代になったんか。機械翻訳、間違いもいっぱいあるけど、でも、だいたいの意味はつかめるからざっくりと理解したつもりになれる。学究的な意味では細かな点まで突き詰めなければならないので機械翻訳はダメなんですけれど、でも我々のようなチャラチャラした同じアホなら踊らにゃ損損、あれ、心の声がしみ出していたわけだが、ともかく、世の中は誤解で成り立っているのですが、まあ機械翻訳もそれなりに我々の好奇心を満たすという意味では、うむ、効果あり!!(なんという勢いだけの文章)

リッカルド・ムーティは様々な、わりとダイレクトな、イタリア的にダイレクトな質問にもしっかり答えていて面白い。三大テノールで最も偉大なのは?「最も音楽的なのはドミンゴ。しかし、最も美しい声はパヴァロッティだ。永遠の父が創造した最も素晴らしい声のひとつ」。

なんかこの回答に私はびびびびっとインスピレーションを受けたよね。合唱団が離日して、泥のように寝て起きた朝にはぴったりの言葉だったね。

「カラスには出会ったことはない。1973年、私はフィオレンティーノ劇場でマクベスをやろうと考えていて、マクベス夫人を探していた。EMIで働く共通の友人を頼った。フィラデルフィア管弦楽団の客演指揮者としてアメリカにいたとき、ホテルの電話が鳴った。女性の声だった。彼女は名前を言わなかった。彼女は2、3分話したあと『マエストロは私のことを知っていますね、お会いしたことはありませんが……』。それから彼女は仮面を脱ぎ捨て、『マリア・カラスです』と言った。卒倒しそうになった。フロリダからの電話だった。『フィレンツェのマクベスのため私を探していたのは知っています』。少し間を置いて、ヴェルディの《椿姫》のように『もう遅い!』と言った。声のトーンを変えながらそう言った。彼女の別れの一歩に、偉大な芸術家のドラマを感じた。それが唯一、信じられないほど感動的な彼女との接触だった」。

感動的すぎるのでこのほかも全文を読むことを強くオススメ。

今日は朝からいいもん読まして貰いました。

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