ファビオ・ルイージのインタビュー、オペラワイヤー

オペラワイヤーにファビオ・ルイージのインタビューが掲載されました。おもしろいわ。本来的にはワーグナーの《指輪》を、オペラのオーケストラではないダラス交響楽団でやることに関するインタビューなんですけど、おもしろいこといっぱい言ってはるわ。

ストリーミング配信にルイージが積極的なのはなぜかというと、「オーケストラが身近になる助けとなるから」とくにきわめて珍しい作品も演奏しているので、その作曲家や作品をより身近なものにするのに役立っている。ただし、ストリーミングが多くの人をコンサートホールに呼び込むことに役立っているか、と問われるとそれにはやや懐疑的であると答えています。少しはあるだろうけれどね、ということであります。

クラシック音楽は新しい聴衆を呼び込むことが常に求められていて、どうやったらええんか、ということも常々考えないといけないことなんですけれど、ストリーミングでは人はたくさんは集まらないだろうというのはなかなかリアルな回答のように思いますよね。リアルってなんやって聞かれたら、なんとなくの雰囲気でそう書いています。お気持ちですね。

そして様々なレパートリーを指揮する秘訣はという問いに対して「言語である」と答えているのもとても興味深い。音楽とか解釈とかって、その作曲家の生きた言語と関係があるよね、と私も常々思っていて、フランス人の演奏のしかた、イタリア人の演奏の仕方というのはやっぱり、あまり大きくくくってしまうのも危険ではありますけど、あると思うんですよ。最近もその気持ちを新たにしているところなので、若者たちはただ楽器の練習をするだけでなく、言葉を積極的に学んでほしい。なおルイージはイタリア語以外にドイツ語とフランス語を話すそうです。

ルイージ「ワーグナーやシュトラウスの場合、特にオペラを指揮する場合は、言語(つまりドイツ語)を理解していなければ、音楽を理解することは不可能だと思います。音楽のフレーズやテンポは話される言葉やそのフレーズと密接に結びついている。それが私がロシアのオペラをあまりやりたがらない理由です。」

とても面白い。私などイッヒカンニヒトドイチュシュプレッヒェンと言ってドッホドッホと言われる、このコースを永遠に繰り返しています、そろそろあきらめて娘ちゃんと一緒にドイツ語を勉強しようかしら。

とりあえずルイージのインタビュー、面白いのでよんでみてください。三連休の最終日にうってつけ。

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