ドイツ屈指の歌劇場の一つ、ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場といえば、サヴァリッシュやメータ、ナガノ、そして今をときめくキリル・ペトレンコが音楽監督を務めてきました。カルロス・クライバーがしばしば客演したところでもありますね。もとバイエルン国立歌劇場でホルンを吹いていたクラウス・ヴァレンドルフさんに聞いたことがありますが、自分の音楽人生のなかでただ一人、ラブ、という言葉を使える指揮者がクライバーだったそうです。
キリル・ペトレンコについて言えば2013から2020年までバイエルンの監督だったのに、誰もベルリン・フィルに行くなんて思っていなくて、超意外!えっ!ペトレンコ誰!お祭り騒ぎになったわけです。
バイエルン国立歌劇場は実はもう日本には来ないのではないかと言われていて、それは儲からないからとまことしやかに噂されます。日本の国力が低下しているいま、なかなか厳しい話しだなとも思いますね。今後はこういった欧米の歌劇場の引っ越し公演はますます困難になっていく可能性があるわけで、いまロイヤル・オペラが神奈川にいますけれど、ポンドがいまいくらなのかご存じですか。200円を超えていますよ!!繰り返します。200円を超えていますよ!コロナがはじまった頃あたりは130円だったんですよ!!どうする!アイフル!!!!
話しがずれました。いまの音楽監督は誰、と言うと、これが言える人はなかなかの通であろうと思うのですが、ウラディーミル・ユロフスキです。日本に毎年来ているのはマレク・ヤノフスキ。名前が似ているから困る(自分調べ)。ヤノフスキはポーランドの方で、ユロフスキはロシアの方です。ユロフスキは日本ではシンフォニーをやっている指揮者みたいに見られているのではないかと思いますが実はグラインドボーンの音楽監督を務めていたし、オペラもガンガン振れるおっちゃんなんですよ。ロンドン・フィルやエイジ・オブ・エンライトメント管、ベルリン放送響などでもタイトルをもっている。
バイエルン国立歌劇場では、ユロフスキは2026年までだったところ2028年まで契約延長、またインテンダント(総裁)とバレエ監督のローラン・イレールは2031年まで契約を延長した。これによってより長期的な視点でものごとを考えやすくなったということです。揃って延長。「伝統を守りつつも、より社会に開かれた歌劇場へ」だそうです。そうだ、みんなで前へ!
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