日本は昨夜、沸いていたか。沸いていた。中川優芽花がワルシャワで演奏し、オンラインでも5000人もの方々に、YouTubeでご覧頂いていたのでした。
控えめに言って素晴らしい演奏でした。関係者である私が言うのもあれだが、ダントツに素晴らしかったのである!!オーイエー!
音楽というのは、スポーツのように点数が出たりタイムが出たりするものではなく、それゆえ、良し悪しもわかりにくい。料理とかに近く、個人の好み、土地でとれるもの、旬のもの、さまざまな要素があって、これが一番、というよりも、私にとって一番、これもいいしあれも最高、そんな風にとらえられるものですね。
とはいえ、いいものはいい。認められない才能はない。
そして、才能について言えば、現場のプロたちから認められる才能は強いんですよ。例えばクラウス・マケラ。英語のサイトや評論なども見ているとネガティブなコメントも散見されるけれど、国内含むいくつかのトップオーケストラ団員や関係者に話を聞くと、一様に「絶賛」です。こういう人は強いんです。プロ中のプロたちが褒めるのだから。
大胆にもマケラと比較してしまうのですが中川優芽花についてもそうなのです。大変ありがたいことに様々なホールで演奏させていただき、オーケストラとも共演させて頂く機会を頂戴しているんですが、どこの現場でも、プロたちがアッと驚き、その場の雰囲気がめちゃくちゃによくなるのであります。もちろん全員が同じ意見ということはないだろうけれど、口々に「すごい」「最近ない」「とんでもない」と絶賛して頂けるのです。あるオーケストラ奏者からは「わたし特等席で聴かせて貰って嬉しい。本当に彼女素晴らしい。そんでまたいい顔して弾くんだわ」と言っていただけました。
そして昨夕である。
昨日の午後はクリストフ・コワン&金子陽子というこれまた素晴らしい方々のコンサートだったので、その帰りの、車の中でスマホで聴いたんだけど、トゲトゲしさや金属臭の全くないまろやかな音。そしてあまりにも自然で美しい音楽。ふわ~っと画面から漂い出る香り。抜群やったで。たとえば10-8の最後、見てくれよ。本当に。ビューティフルすぎてため息が出たわ。
公式のYouTubeを貼り付けるからチラ見してやってください。せっかちさんのために、舞台に出てくる瞬間にセットしておきました。
演奏後、あちこちのプロフェッショナルたちから「すばらしいいい!!!」「おめでとう!!」という絶賛の声が私のスマホにブッ、ブッ、ブブッ、ブーブブッなどと音を立てて届き、とても嬉しくなった。
中川優芽花の桁外れの才能が、こうして少しずつ皆様の目に触れるところとなって嬉しい。予備審査お疲れさま。素晴らしい演奏をありがとう、そしておめでとう。ブンダバーであり、フェリシタシオンである。
ほな今日からエリザベート国際コンクールモードに切り替えてまた頑張ってね(本人に向けて)
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