ヴィヴァルディといえば四季、四季と言えばヴィヴァルディ。NHK式に記述するならビバルディ。
さて、ビバルディには何百もの協奏曲が残されていて、ほとんどがピエタという慈善院の女性音楽家たちのために書かれたものでした。私は昔は勝手に「女子のオーケストラ」を想像していたんですが、最近知ったところによると、女子もいたが、女性もいた。男子は16歳で出なければ行けなかったんですが、女性は結婚をして出て行くことがなければ生涯をここで過ごしたそうです。なのでピエタの有名なオーケストラに在籍していたのは女子だけじゃなくて大人の女性もたくさんいたんでしょう。ちゃんと調べたわけでもなんでもなくて、想像でしかないですけど。間違っていたら申し訳ございません。
で、このピエタの女性音楽家たちのために書かれたヴィヴァルディの大量の作品、とくに協奏曲についてはストラヴィンスキーが「ヴィヴァルディは400曲の協奏曲を書いたのではない、1曲の協奏曲を400回書いたのだ」などと揶揄したという記録があり、つまりこれは何かというと、切っても切っても金太郎。
つまり、どれもおんなじような雰囲気の曲だというのだね。それに関しては私も異存はございません(でも楽しいから好き)。なので今回のケースように、「ヴィオラパートしか残っていなかった」にも関わらず、復元が試みられ、録音としてリリースされるという話は大変面白いというか。
https://www.classical-music.uk/news/article/lost-vivaldi-works-recorded-for-the-first-time
どうもヴィヴァルディには未完の作品あるいは失われた作品というのがたくさんあるんですね。ヴェネツィアで洪水が起こるたびに楽譜をモップ代わりっていうか、水を吸わせるために使ったみたいな記録もあるらしくて、それだけ使い捨ての音楽であったということが理解できるというものですね、いいとか悪いとかではなく。
今回ヴィオラパートから復元、というか完成させられたのはチェロ協奏曲RV788およびシンフォニアRV786とあります。そのうちYouTubeにもアップロードされるのかな?とりあえずレーベルに行くと30秒ぐらいずつ試聴が可能なので聞いてみてください。
うん、なんか違うような気もするけどたぶんだいたいヴィヴァルディのようにも聞こえる。
これを聴いて「ヴィヴァルディはこんなんじゃない!こうこう、こうだ!!」と絶対の自信で言える方はヴィヴァルディ上級者として認定書をさしあげたいと思います。naïveのCD何枚持ってるぅ?(質問がマニアックすぎる)
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