安定した収入、それはとてもやはりありがたいし心の支えです。特にフリーランスである音楽家にとっては。
ベルリン・フィルという超強力な看板を背負った人物であれば、そしてオーケストラ史上初の女性コンサートマスターという名誉を得た人物であれば、世界各地から引く手あまたなのは間違いありません。
しかしそこはそれ、やはり母国がいちばんよね。私もそう思います。やっぱり国外で、母国語以外の言葉を話して生活するのはストレスですもんね。母国がいいよないちばん。とか言うと守りにはいってるのか自分、とかそういうことにもなるかもしれませんが、守るべき家族がいるんだよ。
えらそうごめん。
そういうわけで、ベルリン・フィルのコンサートマスター職を来年2月で、自らの意志で去ることになっているヴィネタ・サレイカ=フォルクナーが、母国ラトビアの音楽院「ヤーゼプス・ヴィートルス・ラトビア音楽アカデミー」の名誉教授に就任することが発表されましたで。
ヤーゼプス・ヴィートルスはラトビアの作曲家。この音楽学校はもともとリガ音楽院といったそうで、たぶんラトビア屈指の音楽院なんですよ。
どれどれ卒業生はどういう人が?と見てみれば、ほらほら、オレグ・カガン(ヴァイオリニスト)、ギドン・クレーメル(ヴァイオリニスト)、クリスティーネ・オポライス(ソプラノ)、エリーナ・ガランチャ(メゾ)、アルヴィド・ヤンソンス(指揮者)など、もうこれみただけでクラシック音楽に詳しい人なら「げえっ!」と絶句することは間違いがない。するとジャーンジャーンジャーン!!!と鐘が鳴って、張飛が現れるわけだ。「げえっ!!」(意味不明)
っていうかちょっと待ってオレグ・カガンってロシア人じゃなかったっけと思ってWikiをみたら7歳のときに一家でラトビアのリガに移住してしばらくリガ音楽院で学んでいたんですって。なるほど!また一つ知識を得ました。「オレグ・カガンはリガに住んでいた経験あり」。
名誉教授だから、そこまで時間は拘束されないはずだから、多くはないでしょうが固定給を得て、つまり金銭的、そして心理的な安定を得て、その上で自由に活動されるのでしょう。
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