ロサンゼルスの、いまなお収まらない山火事。パシフィック・パリセーズがやられている、と目にして、シェーンベルク、トーマス・マン、テオドール・アドルノの家は大丈夫なのか、と思っていました。確かみんなパシフィック・パリセーズに住んでいたはず。
さっき検索したところトーマス・マン・ハウスはいまのところ無事、というニュースを目にしたのですが、pacific palisades fire schoenberg で検索したところ、24分前にノーマン・レブレヒトがブログを更新していて、シェーンベルク作品だけを扱い保存している出版社ベルモント・ミュージック・パブリッシャーズが燃えた、という一報を出していました。
出版社のサイトにも、トップページに「販売およびレンタル資料の在庫全てを失った」と出ています。これは悲劇的だ。さらに調べると、シェーンベルクの息子、ラリー・シェーンベルク(この方の自宅も燃えた模様)が自分の甥のFacebookページを通じてコメントを出している。これ↓
いくつかの原稿、オリジナルスコア、印刷物が燃えたようで、深刻な文化的打撃である、とあります。
ただ、どうやら一部、あるいは完全にデジタル化されているようで、灰の中からの復活を願っている、とも出ています。紙は燃える。燃えた。しかし、デジタルで復活する。息子のコメントの最後は力強くこう結ばれている。
「パシフィック・パリセーズの火災は、シェーンベルクの音楽の物理的な拠点である出版社を破壊したかもしれませんが、同時に、ベルモント・ミュージック・パブリッシャーズの新たな一章の幕開けでもありました。デジタル時代において、シェーンベルクの影響力がさらに輝きを増すことになるでしょう」
立ち上がれ。
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