アルディッティ弦楽四重奏団のチェリストを1977年から2005年まで務めたイギリスの伝説的チェリスト、ロハン・デ・サラムが85歳で死去の報。
アルディッティ弦楽四重奏団の名前を知らないという方がここにおられたら、あなたはもぐりです。いえ、おめでとうございます!!たったいまあなたは、アルディッティ弦楽四重奏団という、世にも稀で奇妙な、世界を代表する弦楽四重奏界を、そう、世界の現代音楽界を牽引してきた、あまりにも偉大なる存在を、そうです、たったいま、知ったのです!おめでとう、おめでとう!ようこそアルディッティ弦楽四重奏団の世界へ!!
変わった名前だな、と思いますか。これはこの弦楽四重奏団の創設者であり、ずっとこの弦楽四重奏団を牽引してきたアーヴィンおじさんの名字から来ているんです。アーヴィン・アルディッティだからアルディッティ弦楽四重奏団。1971年から活動している、なんと50年を超すカルテットなんですよ。アーヴィンご本人は1953年うまれなのでいま71歳。
まさに現代音楽界の重鎮中の重鎮。やはり私としてはですね、ヘリコプター4機に分かれて乗ってカルテットを弾く、謎すぎて意味が全然わからないやつが大好きですね。いや、コンセプトが大好きなのであって、実際に聴いてみたいかといわれると「別に・・・・・・」とついうっかりシャイなので答えてしまいそうですが、とにかくヘリコプターは大爆笑やわ、と、初めて目にした(たぶん高校生ぐらいだったと思う)時はゲハハハゲハハハと下品に笑ったのでした。
しかしアルディッティ本人以外はわりとクルクルとメンバーが替わっていてですね、音楽や人間関係とは、やはり一筋縄ではいかぬものだよ、と思うものですね。そんななかでもチェロのロハン・デ・サラムは第3代目のメンバーとして1977年から2005年までつとめた。つまり28年間。これはほかの誰よりも長い!!(電車の中でWikiを見ながら指折り数えて計算したんで、そもそもわたし足し算引き算苦手なんで、間違ってたらすいません)
お名前からも判るとおり、スリランカ系ですね。ただしイギリス生まれ。カサドやカザルスに学び、ミトロプーロス指揮ニューヨーク・フィルとの共演でカーネギーホールにデビューしたのが1960年。それから華々しくソリストとして活躍していくのですが、1977年からアルディッティ弦楽四重奏団に入り、現代音楽のスペシャリストになっていく。
アルディッティ弦楽四重奏団の演奏はあちこちにあると思うし皆様も検索されるでしょうから、せっかくなのでバッハの演奏でも見ながら、追悼。
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