ヴァイオリンの鬼才中の鬼才ニコロ・パガニーニの生まれた街、ジェノヴァは海に面しています。いっぺんだけ行ったことがあります。博物館に行って、パガニーニが弾いていたグァルネリ《カノーネ》も見たし、なぜか水族館にも行ったのであった。
あのときはまさか自分があのあとこんな人生を歩むとは思わなかったなあ。
っていうことです。人の人生は、どんどんと変わる。そう、もしかするとコンクールで変わる。いや、変わらないかもしれない。だが変わるかもしれない。
今日の人生相談。Aさん匿名希望(東京都):どうしたらパガニーニみたいに弾けるんですか。ニコロ先生の答え:安心して、弾けねーから。
ギャフン。いや、実際にはパガニーニの演奏を聴いたことのある人はいないわけだが、残されたパガニーニの音楽が、現代のヴァイオリニストたちにとっても難易度Fいや、Zのままでいるのはなぜだろうなぜかしら。20世紀や21世紀にヴァイオリンのテクニックの技術革命はなかったんか。ないんだよ、多分。だからみんなが頑張ってパガニーニを登頂しようとする。
200年以上も前に確立されたテクニックがいまなお燦然と最高峰。技巧に音楽性をまぶしてですね、ガーンといったってくれよ。それがパガニーニ国際コンクールということです。今年で58回目を迎える。10月14日から26日開催。24名の出場者が発表されました。
このコンクール、71年前に始まり、一時期は毎年やっていたので開催回数がすごい多いです。しかしここのところ2年に一回とかそういうペースで行われていて、いや、もうちょっと気まぐれな感じもしますけれど、どういうペースでやってんのかやや読めない、それがまた不思議な感じ。5年あいている時とかもありますから。そのあたりが気まぐれ。なんとなくイタリアって感じ?
日本人の覇者はというと、1999年の第46回に庄司紗矢香が優勝。だがこれももう26年も前のこと。2人目の覇者はまだか!出場者リストはこちらから。日本人は5名。なお韓国5名、中国4名(+香港一名)。
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