シュターツカペレ・ベルリンは、私が起業したばかりのころ(いまも一人で全部やってるんで起業とか書くのも恥ずかしいですが)、お声がけをいただきまして、日本ツアーのお手伝いをさせて頂いたオーケストラですので、個人的な思い出があります。
ティーレマンは基本的に非常にご機嫌でしたが、ピリッとするときはピリッとしていて、大指揮者という雰囲気やオーラがありました。おおー、ドヨドヨドヨ。
バレンボイムに認められ1999年からシュターツカペレ・ベルリンの首席チューバ奏者を務めていたトーマス・ケラーが亡くなったそうです。49歳。10月3日に、50歳の誕生日の数日前のこと。そして10月5日、ワーグナーの《神々の黄昏》が演奏される前、ティーレマンが聴衆に向かって追悼の言葉を述べたそうです。前回の日本ツアーでも来られていた方だろうか。写真を見ますとザ・チューバ!!的な、肺活量マックスな感じのお方ですね。
しかし演奏の前にティーレマンの口から発表されるというのは感動的というか、信頼の証といいますか、仲間意識といいますか、愛されていたのだろうな、という風に感じられ、胸に迫ってくるようです。自分もこないだ人間ドックに行きましたけれど、そしてできる日はできるだけジョギングをして健康を保つようにしていますけれど、人生はいつ何時なにがおこるかわかりませんね。悔いの無いよう、生かされていることに感謝して生活したい。
ケラー氏について追記しますと、シュターツカペレ・ベルリンでの仕事のほか、ルツェルン祝祭管弦楽団(ご存じない方のために書いておきますとヨーロッパの「オールスター」的なスター集団オーケストラです)、ウィーン・フィル、バイエルン放送響、ベルリン・フィルなどにも客演した経験があるそうです。
日本でもマスタークラスを開催していましたし、金管界隈ではよく知られていたことでしょう。ご冥福をお祈りいたします。
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