メトロポリタン歌劇場の第14代総支配人だったブルース・クロフォードがお亡くなりになりました。昨年末12月28日、ニューヨークの自宅にて。96歳。
実はメトロポリタン歌劇場総支配人という肩書きで仕事をしていたのは1986年から89年までのわずか3年だったのですが、この間、赤字に苦しんでいたメトロポリタン歌劇場の財政の安定化に尽力し、それを実現した、黒字化に成功した。という点が特筆される点です。
もともとはBBDOという、アメリカの広告代理店、日本でいうところのたぶん電通とかADKとかそういう会社のCEOだったのですが、1986年、その役職での報酬75万ドル(意外とお安い??)を捨てて、30万ドル(これまたお安い??40年前ならそれぐらいで不思議はない感じですか?)でメトロポリタン歌劇場の総支配人に。そして結果としてメトロポリタン歌劇場総支配人職をやめてからも劇場には関わり続けたし、最終的にはオムニコムという巨大広告代理店のCEOになったということで、ひとことでまとめますと、めちゃくちゃ出来る人、ということになりましょう。
できる人。ブルブルッ。
オペラ好きだったようですが、専門家ではなかったということもあり、当時の芸術監督レヴァインとはしばしば対立したそうです。制作費を削減し、赤字だった全国ツアーを廃止し、職員の数も2000人から1200人に削減した。これはめちゃくちゃ叩かれそうなやつですね。しかし800万ドルという赤字をチャラにして黒字にしたということなので、痛みを伴う80年代の改革、とかそういう感じでしょうか。
上演する演目に関して、売れるやつだけやったらええやん、とはならず、もちろん売れる演目はするが、より売れにくいベルクやプロコフィエフとかもやっていった。パヴァロッティとかドミンゴとか大スターに依存しすぎないようにもしていたようです。バランス大事ですね。
ニューヨークタイムズの最後に書いてある一文が素晴らしいんですが、「ジミー(レヴァインのこと)は好きですし尊敬もしていますが、私たちの関係は知的な基盤の上に成り立っています。『気が合うね』という感じではないです」
出来るビジネスマンは違う!キエー!!!!


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