カナダの肩当て製造会社KUN、関税で苦境に立たされる

メークアメリカ・グレートアゲイン!!

やれやれ。

ニューヨーク・タイムズに先週記事が出ていたのですが、カナダの首都オタワにある肩当て製造の会社がアメリカによるこの関税攻撃によって苦境に立たされているという話です。

ヴァイオリン関係者なら誰でも知っているパーツ、それが肩当て。楽器を安定して構えられるようにする道具ですね。詳しい話はお近くのヴァイオリニストにお聞きください。

えー、、、、パガニーニの頃には肩当てなる物はなくて~、いまでも使わない人もいて~、使わないことで直接的に身体に楽器の振動が~とか、そういう清々しいうんちくを知ることが出来るであろう!!おおっ!!(妙に興奮するやつ)

世界経済からみればまったくインパクトのない話なのかもしれない。商業の規模としてはとても小さいかもしれない。ヴァイオリン本体が、高い物は1ヶが数億円以上で取引される時代ですが、肩当てについていえば、プレミアムな価格がつくわけではない。

しかしオタワで長年この肩当てを製造してきたクン(KUN)という、このパーツに関して世界でもっとも有名なメーカーは、アメリカへの輸出が売上の3分1以上を占めているということもあり、しかも、原材料である特殊なナイロンはアメリカで製造されているということもあって、材料をアメリカから購入するのにも、そして完成した製品をアメリカに販売するときにも、ダブルで関税がかかる。なんとダブルパンチなのです!!

ガーン。

しかし、気まぐれなトランプ政権は、肩当て、あるいは同社の製品に関しては関税がかからないということにしたようで、それはいったんは安心できることだが、いつまたなにが起こるか判らないという不安があるそうです。そらそうよな。クン社の製品は中国でもコピー品が販売されているが、粗悪なのだといういう。安いかもしれないが質はよろしくない。そういう会社が結果として得をするのではないか、とクン社は考えているようです。

クン社の、そして実際の制作中のお写真もいれつつ、リポートしているニューヨーク・タイムズ紙は、音楽関係者にとっても考えさせられることなので、読むことをオススメ。

いやしかし、いまのところ関税は「もの」に対してかかっていますけれども、出演料とかにかけられる、みたいなことになったら目も当てられませんよほんとうに。対岸の火事ではないのかもしれない。ゴクリ。

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