キリル・ペトレンコがR.シュトラウスの《ばらの騎士》を振ってミラノ・スカラ座にデビュー

ペトレンコは21世紀のカルロス・クライバーとなりうるか。

いや、そもそもカルロス・クライバーと比較することが間違っているような気もしますけれど、どうなんでしょう。ベルリン・フィルは定期的に指揮しているものの、それ以外の活動はあまり多くないような感じですね。あまり出てこない。さらにはキャンセルも多いように感じます(一個人の勝手な体感で書いています)。先日もウィーン・フィルを久しぶりに指揮するはずが、公演前日にキャンセルしてしまいました。

さらに本来オペラ指揮者としてたたき上げ系で地方都市からじっくりと頭角を現してきた人なのに、最近はあまりオペラを振っていないようです。

Operabaseをみましても、昨年はベルリン・フィルといっしょにいくつかオペラをやっていますけれど、最近はいわゆる世界を代表するクラスのオペラハウスには出ていない。とても興味深い。2021年を見ても、バイエルン国立歌劇場だけ、2022年もバイエルン国立歌劇場だけ(Operabaseが正しいと仮定して)。

で、いまキリル・ペトレンコはどこに?ミラノに。

ミラノ・スカラ座で、R.シュトラウスの《ばらの騎士》を振っていて、この12日がなんとスカラ座でのデビューだったそうです。ほんまか。やっぱデビューやったか(なお来年サンタ・チェチーリア管をスカラで指揮する公演もあるようです)。今月末までの6回。ほんでレビューはどうかというと、あらゆる期待を上回る、とか、息を呑む、とか星五つの大絶賛ですね(Bachtrack)。スカラ座にはブーイング専門家がいて、クライバーもやじられて困惑しているオテロの映像(↓)がありますけれど、いまスカラ座がどういう雰囲気なのかがめっちゃ気になるところであります。

ペトレンコはスカラ座での大成功を経て、またスカラ座に戻ってくるのか、ウィーン国立歌劇場やバイロイト、メトロポリタン歌劇場なんかにも今後また出ることがあるのか、あるいは、そんなんには興味がなくて、ベルリン・フィルとオペラをやっていくのが基本になるのか。

昔のマエストロたちと同じ道を歩む必要は全然ないんですけれど、ペトレンコがオペラを振るとなったらそれは絶対に観に行くべし、ということになる(あるいはすでになっている)ような気もしますね。

キリル・ペトレンコさーん!お呼びですよ。

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