ジョゼ・ヴァン・ダムが死去、86歳

ジョゼ・ヴァン・ダムはベルギーを代表するバス・バリトン歌手。1940年うまれ。2月17日に85歳でクロアチアの自宅でお亡くなりになったとの報。

私がブリュッセルに留学していた頃、まだまだいける!という感じでご活躍をされていて、確かムソルグスキーの《ボリス・ゴドゥノフ》を観て、客席が沸いた、というのを憶えております。地元の名士、英雄。カラヤンとよく共演していたことでも知られています。DVDを桐朋の図書館で観た記憶、あります。短大の方の、緩やかな階段を何段も上がって。

オペラから引退したのは2010年、モネ劇場でのマスネ《ドン・キショット》だったとのことなので、モネ劇場は1100ぐらいとそこそこ小ぶりですが、それでも70歳までオペラの舞台に主役で立ち続けたのは素晴らしいことだと思います。

晩年まで教育にも携わっていて、2004年からベルギーのシャペル・ロワイヤルで教え初めて2023年まで教え続けた。

あとはあれですね、メシアンの《アッシジの聖フランチェスコ》。あのどでかい作品の世界初演に主演で、タイトルロールであります、聖フランチェスコ役を歌ったことでも知られています。小澤征爾指揮。1983年。このオペラは日本でも何年か前に読響が舞台形式で全曲を演奏してどえりゃー話題になっていましたね。

現代はぱっと有名になる、そういうキャリアを歩む人も多いですが、最初パリ・オペラ座に出るようになったときは主役を断って端役を歌うことも多かったというので、たたき上げという言葉が当てはまりそうですね。

「若い歌手の才能があまりにも端役階かしすぎてしまうことがある。パヴァロッティやドミンゴのようなスターが、今の地位に至るまで何年もかかって来たことを忘れています。」

たとえば寿司の世界でめちゃくちゃ下積みが長いのはどうなの、という議論もありますけれど、若い世代の皆様は下積みとかはそれなりにあってもいいのではないかと私は思う方ですが、古いですかね。なんか長く現場をやっていろいろな事を観てきた人が持つ説得力っていうのは違うのではないか、と思うのは気のせい、幻想ですか。

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