ドイツの大富豪、ハンブルクの新オペラハウス建造のため3億ユーロ(490億円ぐらい)を用意

どえりゃー話ですね。3億ユーロ(490億円ぐらい)という超大金をほいっと出そうというのだから。ハンブルクと言えばクラシック音楽的にはエルプフィルですか。エルベ川沿いに建てられた豪華絢爛な建物で、なんとその総費用7.9億ユーロというものでした(当初予算の10倍かかった)。

しかしいまやエルプフィルはハンブルクのランドマークとなっている(はず)で、クラシック音楽に強い関心を持たない観光客も呼び込むことに成功しており、チケットの売り上げはめちゃくちゃいいとか。そのおかげで聴衆の質が悪い、といういわれのないブーイングを浴びているという可哀想なホールでもあります。

満員の聴衆、これほど甘美な言葉もなくてですね。クラシック音楽は絶滅の危機に瀕しているのだから、質が悪いとか言ったらいけません。だれだって最初は初心者だったのです。自分は最初から勉強してからいった?それはたまたまあなたがそうだったのであって、そうでない人もいるのです。そのような人々を攻撃して悦に入るのはやめたまえ!!チケットが売れなくなったらそもそも興行自体が成り立たなくなるのだ!!

まあそんなことはおいておいて、ともかくハンブルクに新しいオペラハウスを建てようじゃないかという話があって、それにお金を出そうという大金持ちがいて、というのは凄いことだし、めでたいことですね。しかも三億ユーロとかまじどうなってんの。エルプフィルの建造にかかった費用のおよそ40パーセント弱を出そうといういうのだから、とてつもないですね。

どんなおっちゃんなんですか。クラウス=ミヒャエル・キューネさんといってですね、ドイツの物流や貿易関係の大物だそうです。どれぐらい凄いかというと、ルフトハンザの株を17.5パーセント保有する筆頭株主というからとんでもないですね。なんとドイツで最も裕福な人物なんだそうです。2021年の資産は362億ドルあった、と。より詳しいことはWikipediaへどうぞ。そもそも会社が出来たのは1890年とかなり古いようだ。

スイスに住んでいるもののハンブルク生まれとありますので、やはり地元愛ですか。87歳になって、地元に何らかの貢献をということでしょうか。すばらしいことですね。ドイツは国鉄がいまやべーことになっているようなので(遅延やキャンセルは当たり前で、到着した電車に車両が1つ足りないとか、日本では考えられないようなとんでもない話もよくあるそうです)国鉄にもぜひもっと投資をお願いします!!

と海外から叫んでみるテスト。

しかしハンブルクが偉いのは、ただ単にポンとオペラハウスを建てておしまいというだけではなくて、持続可能性について話し合われている、ということ。つまりランニングコストとかそういう方面への配慮もなされているということだそうで、建てたらおしまい、の日本の箱物とは違う、長期的な視点でも議論がなされているということですね。

これから箱物を建てる予定という全国の首長の皆様方にあられましては、イニシャルコストだけじゃなくてランニングコストとか、興行という強烈なリスク、そういった方面への配慮も望むものです。

チーン。

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