ベルリン・フィル初の女性コンサートマスターが辞任へ

ベルリン・フィルの歴史上初めての女性コンサートマスターに昨年就任し、絶大な話題となったヴィネタ・サレイカ=フォルクナーが辞任することを公表しました。Facebookで。動画の権利関係とかで投稿の埋め込みが出来なかったので、下のリンクから辿ってください。

https://www.facebook.com/vineta.sareika.3

はっきりと、「この数年間で得たいくつもの貴重な学びの一つは、この特別なオーケストラの一員であることが私の将来望む道ではないということです」と書いていて、あまり幸せではなかったであろうことが示唆されています。

ただし即時の退任ではなく、来年の2月をもって退団するということ。熟慮の末の決断と公表でしょう。オーケストラもこのことを認めているそうなので、このタイミングでの公表はもちろん同意の上ですね。

恐らくですが、彼女のコンサートマスターとしての試用期間の任期が来年2月まであって、突破は難しいと何らかの理由で彼女自身が感じていて、来年2月の段階で試用期間終了と退団を告げられるより、自らやめたという形を取りたいと思ったのではないでしょうか。

ラトビア出身で、ベルギーのロイヤル・フランダース・フィルのコンマス、アルテミス弦楽四重奏団のメンバーからの、2022年ベルリン・フィルに入団。2023年の2月に第一コンサートマスターに就任しました。多いに期待されての就任でしたが、トータル3年での退団です。ベルリン・フィルという銀河系のオールスター集団オーケストラでやっていくことの難しさよ・・・・・・ということでしょうか。

うまくいっているといいなと時々思っていただけに残念です。いろいろな噂話がとびかっていますが、ベルリン・フィルには今後また素晴らしいコンサートマスターが、女性のコンサートマスターがうまれることを、そして次こそは試用期間を突破して長くオーケストラのリーダーとなる女性が現れることを願いますし、ヴィネタ・サレイカ=フォルクナーの今後のさらなるご活躍も願うものです。

彼女は今後室内楽に戻るのか、ほかのオーケストラでコンサートマスターになるのか、あるいは全く別の道を歩むのか。今後については示唆されていないのでわかりませんけれど、人生はいちどきり。自身納得のいく、素晴らしいキャリアを歩まれることを。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • 大変、残念です。
    コロナ禍前、ミラノ・スカラ座フィルハーモニーのコンサートで、Laura MARZADORI 氏のマーラーの交響曲第4番の見事な演奏(指揮者リッカルド・シャイーも絶賛していました)を聴いて以来、女性のコンサート・マスターに関心を持っており、とても期待をしていたのですが。

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