コンセルトヘボウでのエルサレム弦楽四重奏団のコンサートでパレスチナ支持者がステージにあがり妨害行為

エルサレム弦楽四重奏団の演奏中にパレスチナ支持者がステージによじ登り、パレスチナを解放せよ!と叫んだが、速やかに警備員により排除された、ということだそうです。客席から撮られた動画は上の画像、オランダの新聞などに掲載されています。

日本という国の治安の良さはダントツ素晴らしいということは誇ってよいのだと思いますけれど、いや、治安が良いからといっていい国である、かどうかは別問題なんだろうなあ、とも思いますけれど、こうして妙な抗議活動が起こらないのは、たぶんいいことなんだろうと思います。

そもそもエルサレム弦楽四重奏団という名前が付けられた団体だから、というただそれだけの理由でやってきて、ワーワーと声をあげることが何か意味をもつのでしょうか。それによってパレスチナは解放されるのか。もちろん解放については心から願うものですが、ごく少数の人間しか、というと自虐的ですが、多数の人に届かない場所での抗議行為がどれほどの意味があるものでしょうか。

なかなか理解に苦しむ行為かなと思いますけれど、おそらく、抗議活動を行っている人からすると、理解が出来ないことこそ理解が出来ない、となって、議論はかみ合わず平行線を辿る。そしてお互いにお互いをあしざまにいって終わる。なので、話し合いは無意味である、という無力感にさいなまされるのです。無力感。

この動画を眺めていて感じたのですが、警備員の方の速やかかつ断固たる行動には敬意を表したい。速やかに、しかし怪我はさせぬようにステージから引きずり下ろしており(親に抱っこされて段差をクリアする赤子のように降ろされている様は微笑を禁じ得ないと言えましょう)、プロ意識、そして自らが傷つくリスクを顧みぬ迅速な行動には感動をおぼえますね。プロなんだからそうやろ、と言われればそうなのでしょうけれど、それでも!

音楽ホールは音楽を聴くところであり、コンサートとは音楽を聴く時間であり、だれかの主義主張を聞く場ではない。どうしてもというのならせめて、演奏が始まる前か終わったあとにしていただきたい(届かないと思うけれど)。

しかしこう何度もこんな妨害活動が続くと、最初は衝撃的であってもやがて、またか、あーはいはい、という風になり、慣れっこになりませんか。意味もインパクトも薄れていくので、抗議されたい方は別の手段や別の場所での行動を考えたほうがいいでしょう。ただし過激化はヤメテ!!

コメント

コメントする