チェリスト、ジョシュア・ローマン、コロナ後遺症に苦しみながらもカムバック

日本にも来たことがある現在40歳のチェリスト、ジョシュア・ローマンをご存じですか。私は不勉強なので今日初めてお名前を目にしたんですが、22歳でシアトル交響楽団の首席チェリストになり、やがてソロ活動のためにオーケストラを退団して、世界を回っていた人物。その方がコロナにかかり、長期にわたってその後遺症に苦しみ、いまも苦しんでいるという衝撃的な話。ニューヨークタイムズ紙の特集記事です。

これによると、2021年1月9日にプロコフィエフの協奏交響曲を演奏した翌日コロナにかかって嗅覚がなくなり、重い金属のコートを着ているかのような極度の疲労感を感じるようになり、衰弱しきって階段の踊り場で立ち往生して泣き続け、チェロを弾けるようになるまで3ヶ月かかった、と。

そのあとも演奏中に身体が震えたり、集中力がもたず90秒しか弾けなかったり、そこからさらに数週間経ってようやく20分は演奏出来るようになるも、症状はよくならず30分以上動けなくなったこともある、とありました。

現在も症状に苦しんでいるそうですが、そんななかなんとか新しいアルバムの完成にまでこぎつけたとういうことがかかれています。タイトルはImmunityつまり「免疫」。この秋にリリースされるそうです。録音セッション中もチェロが持てなくなる、床に倒れ込み震える、などの症状に面したようで、かなりつらそう。

コロナを私たちは忘れつつありますでしょうか。これからコロナと人類がどうなっていくのかもわからないわけですが、ただただ完全なる収束に向かうことを願うのみです。いろいろな変異株があって、かかったときの症状も人それぞれなのでしょうけれど、こうやって非常につらい思いをされている方がクラシック音楽の界隈にもおられるのだということを知り、理解し、必要であれば援助の手を差し伸べる(偉そうに響いたらすいません)必要があるのだと感じています。

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