アウシュヴィッツを生き延びた99歳のチェリスト

明日は終戦記念日ですね。79年前、日本は戦争に負け、無条件降伏をしました。一般人を含め多数の人が亡くなった。いままた世界が不穏な状況になっていますが、戦争や暴力では何も解決せず、より怒りや悲しみが増幅するだけだと思います。そのためには過去の悲惨な出来事を私たちは忘れてはならず、ねじ曲げてもいけないのだと思います。そして子どもたちにも教えていかないといけませんね。

大量のユダヤ人が虐殺されたアウシュヴィッツ収容所に送られ、生き延びたアニタ・ラスカー=ウォルフィッシュという人の記事を読みました。ザ・ニューヨーカーに8月9日に掲載されたもの。ぜひ原文を読んでいただきたいと思いますが超シンプルに書くと、彼女はいま99歳。19歳で投獄され、アウシュヴィッツへ、そして最後はベルゼンの収容所へ。

解放されたときにチェロを与えられた数ヶ月はとんでもなく幸せな時期だったとあります。イギリスへわたり、イギリス室内管の創設メンバーとなり、ブリテンとも知り合いになり、子どもや孫たちも音楽を職業としているようです。祖国ドイツに戻ることは拒否したため、イギリス室内管のドイツツアーには参加しなかったそうです。ところが1994年にあるツアーがベルゼンの近くへ行くと知ったためそれに参加、それ以後、人前で話をしたり、インタビューに応えたり、小学生たちに自分の話をするようになったのだということだそうです。

ものすごい話なのは、アウシュヴィッツの強制収容所所長だったルドルフ・ヘスの息子が最近自分のところを尋ねてきた、という事を言っているところですかね。

どういう気持ちで出会ったのだろうかと思いますし、そこでどういう会話があったのか、お互いにどんな気持ちだったのか。当事者にしかわからない感情があったのだろうと想像するのみなのですが、そもそも会おうという気持ちになるのがすごいことだなと思いますね。

チェロを弾く少女アニタ、アウシュヴィッツを生き抜いた女性の手記」という本もあるんですね。これは読まないと。

私たちは戦争のない世界を目指さないといけません。

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