レイフ・オヴェ・アンスネスはそれでもアメリカに行くことを決めたアーティストですね。いや、アメリカに行くことを決める、とかいうことを書くような日があるとは考えたことすらなかったのですが。アンスネスは21日からツアーをやっている。明日はカーネギーホール。あえて何も発言してせずに行く人もたくさんいるなか「行くから」と公言した数少ない人、でしょうか。
発言すれば叩かれる。であれば、静かにしている。それが一番の対処法なのかもしれませんね。炎上したらひたすら黙っていればそのうちに静かになるのが通常なので、炎上したときはともかく黙っていること、それがベスト?の対応策なのだとか。静かにしていれば、叩く材料が発生しないから。しかしアンスネスは、書いた。しっかりと書き残した。
行かない、と決めて、それを公言する人がいて、行く、と公言する人もいて、行くがギャラはすべて寄付する、と公言する人もいる。そしてもちろん無数の、無言の人もいる。
発言したら、目立つ。
こういう風に目立つのは損かもしれません。政治と芸術は別、そう言っておしまいにすることも十分に認められるでしょう。だが、敢えて発言していく、行動していく。それが売名と見えるのであればそうとっていただいて結構。何もアクションを起こさないよりも、きっと意味のあることだろうから。少なくとも、本人にとって大きな意味を持つことでありましょう。
それがなんであれ思慮に富み、考え抜かれた結果の発言なら、それは尊重されるべきでしょう。人道さえ逸脱していなければ。まあ、その、人道っていうのがなんなの!!っていう揺らぎがあるから難しいわけですが。
「昨日、複雑な思いを抱えながらアメリカに到着しました。アメリカで演奏することは私にとっていつも特別な経験ですが、昨年10月に訪れて以来、多くのことが起こりました。 アメリカの友人たちが自国の政治状況について深く懸念しているのを見るのは、とても悲しいことです。ノルウェー人として、またヨーロッパ人として、現在のアメリカの指導者が長年の友人であるヨーロッパや世界の国々に背を向けているように見えることに憂慮しています。
音楽が世界の問題を解決することはできませんが、私のプログラムが少しでも今私たちに必要な感情を呼び起こすきっかけになればと願っています。それは、思いやり、共感、寛大さ、理解、そして多様性を尊重する心です。
これからの2週間、アメリカの友人や観客の皆さんと交流できることを本当に楽しみにしています。以下、コンサートの日程です・・・・・・」
コメント欄を見ると、、、やはり反応はさまざま。
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