ラッキーセブンである。
日本的には末広がりなので八がラッキーナンバーなんだよな。だが西洋風にラッキーセブンでもよかろう。なぜなら、上げていくことは私の趣味だからだ。そして本当に昨日はラッキーだった。フレンチ・プログラムが聴けて。
横浜フィリアホールのご担当者W氏はチェンバロ弾きやねん。
だからというわけでもないが、フレンチ・プログラムで、というリクエストが来たんですよ。私は手を叩いて大喜びしたよね。やった万歳!ありがとうフレンチの神様。一回はフレンチ弾いてほしかったよね!!
なぜか。ブルージュで私が実際にコンクールでマチェイ・スクシェチュコフスキを聴いたとき、フランスものがもの凄くよかったからです。以上、おしまい。
いやそういうものなんですよ。ビビビっと来るか来ないか、それが重要で、うんちくは後から付いてくる。うんちくが先に来るといろいろこじらせるのであまりおすすめはできない。
ともかく、マチェイ・スクシェチュコフスキがブルージュで弾いたフランスものを聴いて私はこの人が優勝するといいな、と半分寝ながら(絶賛長旅+時差ボケ)思ったのですよね。抜群の切れ味、そしてなによりもゴテゴテした押しつけがましさのない、自然体の演奏。これがスパーッ!とかまいたちのように切り裂いて、薬をぬってくれるので、切りさかれたことすら気がつかないのだ。
昨日のコンサートは、なので私の魂の叫びでもあったわけです。かっこよく書けばそういうことになります。本当に、抜群の切れ味。水を得た魚。だが本人はポーカーフェースだ。大物だね。
昨日ホールでの練習風景を見ていてもとんでもない。最初から最後までほぼノンストップでガーッと弾いて、それでおしまい。信じられるかい?丁寧な基礎練習だのウォーミングアップだのそういうのは一切なくて、本当に通して終わり。
天才だ!!(常人が真似したら大やけどするやつなんで絶対に真似しないでください)
練習を最初からずっと聴いていた調律のU氏によると、はじめはあれっ、いわきで弾いていたんとちょっとタッチが違うなおかしいなと思っていたところ、どんどん音が鳴るようになっていき、あれは前夜のいずみホールの楽器の特性を憶えていてそれに合った弾き方をしていたが、徐々に弾きながらアジャストしていったんやね。いやーすごい。考えられないぐらいすごい。と絶賛の声をいただきました。
なあ、世の中には天才というものがいるんだなあ。
すごい!すごい!と言っても本人はあまり気にならないようで、サンキューと、軽く流しているところも傑物や!!
昨日聴いた方は明日の浜離宮にも流れるでしょう。ついでに足を伸ばして秋田に行く人もおられるでしょう。秋田でチェンバロ+きりたんぽ、チェンバロ+稲庭うどん、チェンバロ+なまはげ。それぐらいの才能だと確信した。
聴き逃し厳禁。
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