メトロポリタン歌劇場はいよいよ映画館から自宅へ

むしろいままでなかったほうが不思議と言えば不思議かもしれません。ニューヨークのメトロポリタン歌劇場はこれまで日本でも映画館で上映をしていましたが、ついに、やっと、自宅でも上演を見られるようになるということでございます。ザ・メット・ライブ・アットホームがスタートするのは10月22日の「メディア」から。その後も続々とライブ配信が続く。気になる金額ですが10ドルもしくは20ドルで、チケットは7日間有効つまり見逃し配信があるっていうことっすね。

The Met Live at Home メット・ライブ・アットホーム

自宅で、パソコンでも、テレビでも、スマホでもiPadでも、おじいちゃんのバブルスターでも(無理です)。

https://www.nytimes.com/2022/10/03/arts/music/met-opera-simulcasts-streaming-at-home.html

ピーター・ゲルブ“マネッティ・シュレム”総歳のコメント:「モンタナの山の中に住んでいても、南極で任務に就いている人でも、映画館にいけない人にも、われわれのライブを提供したいと考えていた」

映画館での上演の成績ってこれまでどうだったんかというと、50カ国2000近くの映画館で上演されていて、収益はなんと毎年1800万円(26億円ぐらい)に上っていたということなんで、なかなか儲かっていましたな、ぐへへ、っていうことになりますか。自宅で見られるっていうことで、さらなる収益を目指すとはなかなか野心的であります。歌手たちの説得も大変だったであろう。交渉お疲れ様です。

だが、これだと映画館の収益の方は減るんではないか?どうなるかはまあ「やってみて考える」なのでしょう。ちなみにアメリカとカナダの場合「映画館から 離れたところにいる」が自宅視聴の条件とあって、どれだけ離れている必要があるかというと15~50マイルとわりと曖昧なことが書いてある。これはちょっと、権利関係でもめたのかなっていうのもあるかもしれないんですけれど、顧客目線で考えると「面倒」ですね。映画館と両立させたいという気持ちはわかるけれど、これだと不公平感が出ちゃう。映画館は27.50ドルなのに自宅だと10ドルもしくは20ドルなんだから。お隣さんは自宅で、なのに自分は映画館へ行かないといけないのはどうして?なぜ?ホワイ?ってなるかもしれませんやんか。

とりあえずそういう細かいことは置いておいて(ええんか)。

これまでも、映画館であれば、ポップコーンとコーラを片手にオペラの鑑賞が出来た。そう、オペラハウスでは絶対に許されない、ポップコーンとコーラ。もしくはチュロスも持ち込めたかも知れない。これからはさらに進んで、自宅なら何を持ち込んでもOK!猫のミミちゃんを持ち込んであくびさせながら一緒に見てもいいし、ポップコーンはおろか、ガーリックバターチキンソテーを食べたり、カップヌードル「トムヤムクン味」と共に鑑賞して頂いてもOK。さすがに映画館でカップヌードルは出来ないしね。さらに優雅にシャンパンを片手に一緒に「乾杯の歌」を歌い、ナイフを片手に「彼の優しい声が」を歌ってもよい。映画館でも一緒に歌ったら怒られるよね、ナイフ持ち込んだら警察呼ばれるよね。

日本で見られるかどうかは今のところ不明。チケットは10月17日に発売されるみたいなのでちょっとチェックしてみたいと思います。

楽しみ方はあなた次第。無限の可能性がある。そう、個人宅ならね。

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