ウクライナのオーケストラがイギリスに入国出来ませんでした。ビザが出なかったんで。
どういうこっちゃと思いますよね。日本でも最近ビザに関していろいろとトラブルというか、風の噂のような、ふわふわとした裏付けのないような話がいろいろとありまして、なかなかプレッシャーな現実が目の前に横たわっているようなのですが、イギリスよお前もか、というお話。ポッポー!(機関車トーマス風に。って軽口を叩いている場合ではないんですよ、この話は結構重たい)。
Ukrainian orchestra’s key members refused visas to play in UK – The Guardian
https://www.theguardian.com/uk-news/2023/apr/13/ukrainian-orchestra-key-members-refused-visas-play-uk
ウクライナのーケストラ Khmelnitsky Orchestra は映画音楽2プログラム(=ハリー・ポッターおよびロード・オブ・ザ・リング)を携えてヨーロッパをツアーをしており、今月にはイギリスツアーが予定されていた。そして今月の頭にイギリスに入国するはずだった。
これはイギリスとウクライナとの関係を強調するためイギリス政府のウェブサイトにも掲載されている、いわば“限りなく”公式っぽいツアーだった。ところが入国の前日になっても指揮者、4人のヴァイオリニストを含む主要メンバーのビザが出ていなかった。そのためパリに1週間もの間ずっと足止め。うそやん。
そしてイギリスツアー開始2日「後」になってようやくイギリス大使館から緊急ビザの発行の話が来た。ところがその緊急ビザ発行のため15000ユーロ(220万円ぐらい)を支払うようにと言われたのであります。さらにこの緊急ビザは24時間以内に発行されるはずだったのに、実際にはもっとかかった。
ここへ来て関係者の怒りが爆発!!ドドーン!!(いや、すでに大分前に爆発していたに違いないんですけど)
オーケストラは余分な手数料やホテル代、また風評被害も含め10万ユーロ(1471万円ぐらい)の損害を被ったと計算しているようです。オーケストラが何人だったのかはわかりませんけれど、1週間もコンサートも出来ずにパリで遊んでいたら、ホテル代だけでどんどんお金が消えていくのはわかる。これはつらい。どないせいっちゅうねん。
では今回のトラブルの責任はどこにあるのでしょう?
これ以上の内情は書かれていないので、実際に何が起こっていたのかはわからない訳なんですけれども、ガーディアン紙がイギリス政府の広報担当に問い合わせて得た回答っていうのが実にふるっている。
「音楽家やパフォーマーはイギリス文化の重要な一部を形成します。イギリスには世界中の世界第一級のエンターテイナーや音楽家たちが集まっています。そのため、私たちはビザに関する専用のルートを提供しています。すべてのビザ申請は入国管理局の規則に従い、個別に慎重に審査されます。処理に遅れが生じた場合、バックオフィス機能や能力の改善をすることで問題を回避する方法を特定するよう常に努力をしています」
まったく、なんの回答にもなってへんやんけ!
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