ウィーンの老舗楽譜店ドブリンガーが存続の危機

ドロテアガッセのドブリンガー。

おいおいごろうちゃんよぉ、ウィーンに来たらドブリンガーだぜ?と言ってパイセンに連れて行かれたお店、それがドブリンガー。ベートーヴェンがまだ生きていた1817年に創業したMUSIKHAUS DOBLINGERは1876年からドロテアガッセに店を構え、ウィーンの音楽と常にともにあった。

それが存続の危機ということでありまして、どういうことかというと、どうやら年内の立ち退きを急遽申し渡されたそうで、アメリカの雇用のような話ではないか。合意内容に反して賃貸契約は解除される見込み、という。詳細はどうなってるのかはわかりませんけれど、悪くない場所にあるだけに、追い出してもっと高い家賃で他の誰かに貸しましょう、ということなんだと推測されます。

抱えている在庫は43万点、引っ越しするとなると30万ユーロもの巨額のお金が必要ということで、そんな、そんなお金が一気に必要ということになったら、めっちゃ困りますよ。日本円にすると5400万円ですね。日本はいまとんでもない円安で貧乏だから現地の感覚で言うともう少し安いでしょうけれど、それでもものすごい金額で、こんなキャッシュほいーと出せるかっていうと、ここんところ黒字だからと言ったって、なかなか出せない。

存続の危機である。

年内に立ち退きとか、なかなか鬼な話ですね。従業員は現在10名。全員が職を失う可能性があり、ドブリンガーは裁判所に異議を申し立てているものの、裁判所が移転せんでええで、という結論を出したとしても、建物の所有者である財団とやらからさらなる報復が行われる可能性、とあり、どうやら状況はとてもよくない模様。

つまり、最低でも移転が必須で、それに失敗すれば閉店ということになる。そうなると43万点の在庫はどうなる。古本屋にでも売り飛ばされて二束三文でやりとりされるのか。鼻紙として使われるのか。

いずれにせよゾクッと震えるような話ですね。あれか、クラウドファンディングとかするのか。あらゆる方策を考え奔走しているに違いない関係者の心持ちやいかにと思うと心が痛む。

頑張ってください!!!!!

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