ショパン国際コンクール体験記その2:君らはあのケーブルが気にならんのか

今夜でショパン国際コンクールも3次予選が終わりますね。今日の深夜、日本時間の明日朝にはファイナル出場者10人ぐらいが決まっているのでしょう。ドキドキですね。インターネットの前の皆様にも、推しの方がおられるでしょうか。私は推しが残念ながら不在なので、3日間で20名のおひとりおひとりを心静かに聞こうと思って参りました。

ここまでのところ私が推したいなと思ったのは2名です。これは私の個人的な印象なので、お名前については心の中にそっとしまっておきますけれど、2名ともカワイを選択されていたのは偶然でしょうか。日本人として誇らしい気持ちになりましたね。

ところで、日本という国は不思議な国で、道などがめちゃくちゃ綺麗に掃除されているのだが、上を見上げると電線がうわーっと走っていて、気持ち悪くないのん?なんであんなに電線が走ってんのん?そういう質問を受けたことはないですか。

なに?ない?そうですかそれはよかった。

<おしまい>

終わってしまってはいけないのだった。つまり、彼らは日本の電線を笑うが、みたまえ!ワルシャワのフィルハーモニーを!舞台の上を、いやなんとなればホール中に小さなマイクロフォーン、およびそれをつなぐケーブルが縦横無尽に走っているではないか。

興奮ポイントその2:舞台上空に吊り下げられた膨大な数のマイクロフォン

見えます?老眼のあなたも頑張って目をこらして見てつかあさい。

演奏中に数えたところ(集中してショパン聴けよ)、舞台の上付近だけでもマイクの数は優に30は超えていたように思う。うん。これ、初めてウィーン楽友協会に行ったときも思ったんですよね。ケーブル走らせ過ぎちゃう?そんなにして録音する意味ある?(ごめんなさい素人考えです。よかったらこの辺とか読んで、知識のアップデートをお願いしますね)

なんとなれば私は、このマイクとケーブルが気になってしょうがないのである。木の棒を片手に飛び込んでいき、デアーッ!!!と奇声を発しながらかき回してブッチブチにしたい。すべてを台無しにしてしまいたい。そんな誘惑に駆られているのです。マイク本体については、あれです、パックマンの地面に転がっている点々のように、パクパクと全て食べてしまいたいなってむずむずしています(巨額の損害賠償を生むので絶対やめて、マイクちっさいからってバカにしてるとやばいぞ、どえらい高いんやぞ)。

ところがこのケーブルやマイク、配信では不思議なことに見えないんですよね、気にならないんです。生で見ているから気になるんだよ。人間の目って言うのは不思議です。耳もそうですが、配信で聴いたり観たりするのと、現地とは全く様相が違うんですね。

だから、ショパンが好きなあなたは、絶対に現地に行ってみることをおすすめします。ショパンやショパン国際コンクールに対する解像度が上がりますから。そして、私のご意見に合点していただけるに違いないから。

そう、むずむずしながら客席に座ったら、静かな宇宙旅行へと出発してほしい。ハレーッ!(しつこい)

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