人生なんであれ「初めて」という言葉の持つ響きは甘いものでありますね。(初)とか書いてあったらわくわくしますよね。それにはじめてのおつかい。なんで忘れるの、思い出すんだ!!豆腐だよ!そうだ、ああっ!木綿じゃない!絹だ!!頑張れ!!頑張れ!・・・・・・そしてお茶の間は号泣へ。
私は人生で初めてポーランドへ。ワルシャワへとやってきました。その動機とか顛末とかそういうことに関してはまた改めて語る機会もあるかもしれませんが、ともかく私はいま、ワルシャワにいる。そして、はじめて、例のフィルハーモニーホールに通っている。
私がショパン国際コンクールなるものを映像で観たのはケヴィン・ケナー最高位の回が初めてだったので1990年ですね。もう35年も前のこと。VHSに録画して何度も何度も見たよね。横山幸雄がファイナルのテンポに関しては指揮者のテンポに合わせるとかで、そのほうが指揮者的に気持ちよさそう、テンポはどうであれ弾けるとかいうような発言を舞台の上でしていて、撮影側が、おっすごい自信だねっ、みたいなコメントをしていたことをおぼろげながら覚えています。
ええ、その後なんのかんのと人生いろいろありましたが、とうとうワルシャワにきました。35年や。長いな。初です。え?ワルシャワ?寒いです。
ほんでフィルハーモニーを満喫しているわけだが、そして噂に聞くとおり日本人の観客も多いわけですが、今日ここで、2つほど指摘しておきたい。とてもささいなことだけれど、現地にいかないと判らないことではあります。まあ、単にうわっうわーおもしろい、と一人で、心の中ではしゃいでいただけですがね。
興奮ポイントその1:客席が独特

独特じゃないっすかこれ。
私はこれまでうっかりしていて、形は認識していましたが大きさに関してはかなり雑な理解のままでいて、フィルハーモニーは2000席とかそれぐらいある大ホールだと思っていましたが、なんと1200席しかないわりと小型なホールだったんですね。ちっさい。それだけでも衝撃だったのですが、椅子が独特でした。
なんせ椅子、おっきいんですよ。後ろからみると包み込むような形をしている。座面も広い。左右のみならず前後も長いような気がする。ヨーロッパ人は同じ身長でも手足がアジア人より長いのが通常のようなので(ヨーロッパではホテルや空港などのトイレの座面も異様に高く感じることがあります)、これぐらいが適切、と言われればそうなのかもしれません。でもウィーンの楽友協会とかもっとギチギチ感があるので、これはヨーロッパのデフォルトというわけではないように思うのですが、どうでしょうかヨーロッパのコンサートホールに詳しい方々教えて。
後ろからみていると、ほんとこう、余裕があって、なんていうかSF映画的な?スーッと椅子が動き始めてゆっくり回転していき、気がつけば自分は宇宙服を着て宇宙空間をたゆたっている、あっ、遠くに見えたのはハレー彗星?ハレーッ!そんな妄想もはかどります(集中してショパン聴けよ)。

とはいえ、椅子が大きいからゆったり座れるかというと、そこまででもないかな?普通かな?という印象。隣の人との距離も広いからより快適かと言われたらそうでもないかな?という印象なのも不思議ですね。
さらに一瞬困惑するのは、人が前を通るから、ってって立ち上がろうとすると、座面が大きいこと、および回転の軸も、自分の直感が思ってたんと違う場所にあるみたいだからか、バランスが崩れるところですね。重心をうまく前にもって来ることができず、立ち上がるのにごくわずか苦労をするのである!!あれっ?ドス(立とうとしてまた座ってしまった音)
ああアジア人。
これは面白い体験であった。この椅子を初めて体験できたのはよき経験であった。ワルシャワ最高だ!!!
おっと気がつけばけっこう長くなっている。私は熱くなっているようだ。この続きはまたこんど。
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