全米芸術基金が来年度廃止。現在の助成金もキャンセルまたは撤回

ドナルド・トランプはどこまで行くのか。アメリカは大丈夫なのか。アメリカに行って、アメリカで勉強をして、アメリカで成功する。アメリカン・ドリームはどこへ行くのか。うちの子らも、アメリカで成功したらどうなるんだろう、などとちらりとでも思ったこともないわけではないのですが、このような状況ではむしろ行きたいと言われても引き留めざるを得ないような気がしています。

暴走列車トランプ政権、今度は全米芸術基金にも手をつけ、全米の数百もの団体が助成金を受けられなくなることになったということだそうです。トランプ大統領の発表からわずか数時間後には、各団体にメールが届いたということで、日本みたいに何かを決めるのにめちゃくちゃ時間がかかるのはいやだよう、とは思いますが、こうして爆速で、しかもよくないことばかりが起こるというのは(目覚めた人たちにとってはいいことなのかもしれないのだが)、もっといやだよう、と思っています。

このカットにより、シカゴ交響楽団、ニューヨークのセントラル・パーク・サマーなどが影響を受けるそうです。

やり方が控えめに言って乱暴。「大統領が優先する豊かな芸術的な伝統と創造性を反映するプロジェクトに資金を集中させるため、助成金交付政策の優先順位を更新する。ゆえに新しい優先順位から外れた助成金は打ち切られる」

メールには「基金は今後、歴史的に黒人が多く通う大学や、ヒスパニック系学生を対象とする大学を「向上させる」プロジェクトを優先する」と書かれているものの、キャンセルされた助成金の多くは有色人種のアーティスト作品支援のためのものだったということだそうで、これが事実なら実に奇妙かつ恣意的、わかりやすく恣意的。

金額としては、例として出されているのは1万ドルから3.5万ドルぐらいと、大きくはないものの、それでもないよりは絶対によい金額であって、まあなんともという気分になりますね。

「パンデミックという困難から立ち直り始めた矢先に、また別の困難に突き落とされるのだ。」というユージーン交響楽団(オレゴン州)のエグゼクティブ・ディレクターのコメントが物悲しい。

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