ほとんど演奏の部分はないけれど。
ダボス会議(世界経済フォーラムがスイスで開催する年次総会)で、雪のふりしきる屋外でヨーヨー・マがチェロを演奏する動画が出ております。これは寒い!
1月23日にスイスのアルプスで。気候変動の研究に取り組んでいるアークティク・ベースキャンプとの協力で実現したものだそうです。問題は何かというと、この3年間で過去30年で失われたよりも多くの氷が失われたということ。つまり、気候が変わっていることで、世界の氷河へのレクイエムを避けなければならない、ということだそうです!
氷河へのレクイエム!
なんという、うまいこと言った!系のお言葉でしょう。
しかし芸術にはどんな力があるのだろうか。
わざわざ芸術家が屋外で演奏するということは、閉ざされた扉の中で何を議論しているのか、ではなく、これが実際に起こっていることだということを人々に思い起こさせるです。
うまいことを?
しかし、どうかみなさん安心してください。ヨーヨー・マは、屋外で雪のなか演奏したが、ストラディバリウスではないという情報も付されています。楽器は酷寒と雪には耐えられないが、安心して。でもそこで演奏された楽器はおじゃんになっていたりしないかい?無駄を減らそうというアクションなのに、無駄を発生させていないかい?そもそもアメリカからヨーヨー・マを呼ぶという事がグリーンではないのでは?
まあそういうシニカルな嫌みを言うのはやめようではないか。それよりも、地球温暖化に対して自分たちが何を出来るか、を考えましょうということです。そのための、広告塔としてのヨーヨー・マなわけだ。ここに無名のスイス人が来て弾いたとしても、話題になりにくいだろう。
こうして私がこんな文章を書き散らしているのも、やはりヨーヨー・マだからですね。戦略というものの大切さも、学べますね。
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